どらこ

遊星からの物体Xのどらこのレビュー・感想・評価

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
4.7
神。
1分1秒全ての内容が好き。


大昔から何度も見てるのにずっとレビューできてなかった作品。


寄生獣の元ネタとして有名だったので超楽しみにしてたこの作品、
案の定最高だった。


食卓を囲む隣人が、いつの間にか違う「物体」になっている。

寄生した後も、その宿主の人格をコントロールし擬態する。
「俺は違う」と涙ながらに懇願しても、誰が「物体」かわからない。
視聴者も含め全員が疑心暗鬼に陥る。



交通手段と通信手段が断絶された、南極という閉鎖された空間で逃げ場が一切存在しないのも恐怖を助長させる。

この閉鎖された空間というのは、ミステリーやサスペンスではありがちだけど、
そういうのは基本決まった犯人がいるし、判明した瞬間に物語を終えることができる。

この映画は違う。
時間が経つにつれ、「犯人」が増殖していく。

想像するだけでも怖い。。



主人公一行は、壊滅したノルウェー部隊を調査するため南極へと赴く。
焼け落ちた建物、謎の氷塊、自殺した死体、謎の肉塊、断片的にヒントを置くことで、
過去に何があったのか様々な想像を掻き立てる。

(そこはファーストコンタクトで詳細に描かれているから絶対に見た方がいいゾ)



かろうじて人間の姿を残した異形はクトゥルフっぽくて大好物。
正直、CGよりもこういうSFXや特殊メイクの方が断然怖い。


ラストの、「物体」なのか「人間」なのか問題も
明確な答えが用意されてないので人によって解釈が変わるのも趣があって良い。


身近に「熱いのが苦手」な人がいたら要注意です。



最高の神作品です。。愛してる。
どらこ

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