ちくわ

遊星からの物体Xのちくわのネタバレレビュー・内容・結末

遊星からの物体X(1982年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

『荒木飛呂彦の奇妙なホラー映画論』のおすすめにあったのと、アトロクのリメイク映画総選挙で出てきたので、今までも聞いたことだけはあったこの映画をついに見てみた。めちゃくちゃ面白かった。

うろ覚えだけど『桐島』で神木くんが橋本愛さんにめちゃくちゃ嬉しそうにこの映画の話題を振って変な空気になった記憶があったので、コアなホラー映画好きの人が見るイメージだったけど、全然そんなことはなかった。

冒頭、犬がヘリコプターに追いかけられるシーンから始まり、閉鎖空間で徐々にthe thingに侵略されていくのがテンポが良くて最初から引き込まれていった。あんなかわいいワンコなので当然それを主人公たちは庇うけど、観客はそれが既に犬ではない何かであることはわかっているので、すごくもどかしくて、同時にこれから何が起こるのかとワクワクさせられた。荒木飛呂彦先生の言う「サスペンス」とはこういうことなのかなーと思った。中盤、いわんこっちゃないあの犬から触手やらなにやらが生えてくるのがキモくてよかった。ちょっと笑ってしまった。人が人ならぬものになっていく恐怖、昨日まで友人だった人が、見た目も同じなのに、全く違う生き物なのかも?という恐怖もとても好き。

音楽がめちゃくちゃカッコいいなと思ったら、エンニオ・モリコーネだったのもエンドロールでびっくりさせられた。見られてよかった!
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