劇場公開版は初。どっちがいいんだろう。ダレずにスパスパと進んで見やすい反面物足りなさもあるし近日中に完全版見直そう。
改めて見てますます好きになった。圧倒的な凄まじいものをただただ受け止めることしかできない。異世界へトリップできる素晴らしき大傑作。解釈なぞ野暮な体感ムービー。最高。
音の使い方が凄い。音楽もそうだしヘリの音を被せたり爆撃音がサラウンドになっていたりテープレコーダーのメッセージが流れながら最期を迎えるところもニクイ。
画面の美しさ、状況説明、情報処理も物凄い。
生の迫力、完璧とも言える均整、目や手元の超クローズアップ、幻想的なオーバーラップ、カラフルな煙幕や煙、夜の照明も。全編戦地なのに場面に特色があり見応えばかり。
前半には前半の良さがあるし後半も至高。個人的にはカーツの王国からが一番好き。背景美術（というのか？）が凄まじすぎる。死体と生人が当たり前のように並んでいる異様さ。少しずつおかしくなっていくサーファーがいつの間にやら背景と同化してしまうという見せない演出に鳥肌が立つ。
現実なのか妄想なのか判別がつかないようなわけのわからなさが凄く面白い。暗がりだしアップが多いので画面的にもどうなっているのか頭での理解は追いつかない。映画の生み出す感覚に身を任せるだけ。その酩酊が極上の心地良さで、どっと疲れるんだけどまだ酔っていたくなる。あの美しさ、心地よさ、不穏さ、恐ろしさ、醜さ、気持ち悪さ、喜びにもっと浸りたい。凄く楽しい、たまらなく面白い。素晴らしい映画。
前に見たときDVDで今回はBlu-rayで見たんだがなんつーか鮮明で見やすい反面クリア過ぎる感じが。フィルムだとベストなんだろうなぁ。どの作品でもそうだろうけど特に感じた。高画質で見やすいよりもザラザラとしていて見にくい方がムードあるような、でも4Kリマスターは見てみたい。
