キャッスルグレンギャリ

ミニヴァー夫人のキャッスルグレンギャリのレビュー・感想・評価

ミニヴァー夫人(1942年製作の映画)
3.5
U-NEXTで鑑賞。グリアガースン、ウォルターピジョンコンビの作品をキュリー夫人に続けて見た。
戦意高揚映画と現在では位置づけられているように、牧師が「平和を!」とは言わず「戦争は軍人だけのだけのものではない。国民みんなでやるもの。」のような説教をして幕を閉じる。
そこへ至るまでイギリス参戦直前からイギリスの田舎町の中流家庭及び周辺の人々の生活が淡々と描かれる。
イギリスが参戦すると、ダンケルク作戦に動員され個人のボートが傷ついても、愛息が戦争に取られても、空襲で天井に穴が開いても、悲嘆に暮れることなく、生活している。
戦争は軍人だけが行うものではなかったんだ、と認識をあらためたところで、たった今いっしょだった家族、知り合いが犠牲者となる悲劇が訪れてしまう。国民を奮い立たせるにはもってこいの展開ではないか。

太平洋戦争中のアメリカ本土におけるアメリカ人の生活ぶりをみて「勝てっこない。」と思うものだが、イギリスも相当裕福。これで中流なのと思うほど大きなおうちで暮らしている。階級社会であることも匂ってくるが。