ミニヴァー夫人の作品情報・感想・評価・動画配信

「ミニヴァー夫人」に投稿された感想・評価

主人公のミニヴァー夫人は、ごく一般的な庶民である。大抵の戦争映画が戦線を舞台にするのと異なり、戦争を一庶民の視点でとらえていることが本作品の特徴である。戦争が日常を侵食していく過程が抑圧的に描かれている。劇的な展開は終盤まで訪れないが、戦争に対する不安が画面の内に醸成されていく。ミニヴァー夫人がドイツ兵と対峙するシーンや、防空壕の中でじっと身を縮こまらせて耐えるシーンなどは、軍人ではない庶民にとって戦争は受動的に過ぎ去るのを待つものという通念の表れだと考える。

しかし、上述の通念は、本作の結末で完全に否定される。牧師の演説シーンは、戦意高揚のプロパガンダの様相を呈しており辟易してしまう。いわば国家総動員が唱えられているのだから。ベルドン夫人は、当初身の程知らずの庶民とドイツ軍を同列に語っていた。その彼女が最終的に庶民の代表格であるミニヴァー一家を認めるということは、国民の一致団結が謳われていることを意味する。ミニヴァー夫人の視点で戦争を捉えるという優れた工夫も、すべてプロパガンダに結実させるためと考えると、個人的にはなんとも残念な気分になる。
だい

だいの感想・評価

3.5

このレビューはネタバレを含みます

戦時中の幸せな家庭の気丈な婦人の話と、どっかのあらすじで読んだので、
夫が出征して、女手一つで小さい子供たちを抱えて切り盛りするほのぼのホームドラマだな!
うん、あんまり好きじゃないジャンルだな!
期待しないで観よう!
と思ってたんです。

ごめんなさい!!!!
全然違った!!!!(笑


そもそも夫、出征してねぇし!
(船の徴発を届けに行くシーンはあるけど)
いや、途中まではほのぼのホームドラマなんだけどさ、
最後の衝撃よ!
泣くわあんなん!!!

幸せな家庭の、
幸せな町の、
幸せな日常を根こそぎぶっ壊す戦争よ。。

どんな戦争映画よりも悲しみに満ちてるわ…。


結婚したばかりの妻を失ったヴァン。
息子の妻を守れなかったミニヴァー夫人。
最愛の孫娘と、初めてのライバルを同時に失ったベルドン夫人。

たった一瞬で、
生きがいが奪われる。


戦争は理不尽すぎるわ。
それを胸に刺してくれるって意味で、
俺の中では一番の反戦映画だなぁ。
レビューとかでは、反戦じゃないじゃん、戦意高揚じゃん、
って言ってる人もけっこういるけど、
ねぇ、バカなの?
侵略されて虐殺される立場から見たら、
反戦=抵抗して家族を守ろうになるの当たり前じゃん。
殺戮される側にとっては、武力で身を守るしかないんだよ!!
無抵抗主義が通用するのは、侵略の価値がそれほど無い場合だけですよ…


観てる間ずっと思うけど、キャロルは理想形だよね。
喧嘩ふっかけられても怒らない。
言うべきことはきちんと言うけど、
相手が悪くても自分もきちんと謝る。
いつも陽気で活発。

人間できすぎだろ!!!!!!!!!!!!

あの婆ちゃんの下でよくこんないい子が育ったな…
あ、でもあの婆ちゃん観る度に、バル超のミス・フロイのイメージが先行するから、違和感ある(笑
やっぱめっちゃいい役者だと思うわ。


タイトルが地味に好きで、
ミニヴァー夫人。
って、主人公の名前つけるだけの安易なやつだな!
と思ってたら、

ミニヴァー夫人、
新しいミニヴァー夫人(キャロル)、
薔薇のミニヴァー夫人、
の3つ全てが主人公ってことなんだな!

そしてその3つって、
ベルドン夫人の階級意識を打ち破った3つなんですよ。
旧来の社会から、
新しい社会への象徴。

薔薇にミニヴァー夫人って名前つけること考えた脚本家、天才では?
ぼ

ぼの感想・評価

-
Greer Garsonさん🥰🥰
内容について、この時代の、市民側からみる戦争映画は初めてかも
1942って第二次世界大戦中、、?、、wao
格言をたくさん聞いた
代わりのないものがあることが幸せ
悲しむ時間はたくさんあるから今を楽しもう
長男のなんでもずけずけ言ってしまうデリカシーのなさも好み、プロポーズのとこきゃぁ!だった
半ドイツ
Tuberkuru

Tuberkuruの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

わりと硬派な戦争映画だった。駅長さんが亡くなったのには涙した。
平和な生活から戦争の時期へと突入し、増える苦悩に頑張るミニヴァー一家の話です。
夫人とキャロルがどっちも素敵な人で、結構感情入ってしまったんでプロパガンダ映画というより反戦映画として作られたこの世界観を見てみたかったですね。
戦争により兵士はもちろんですけど、市民の命を奪うという辛さが後を引く映画です。
かねこ

かねこの感想・評価

4.5
アカデミー賞であらゆる賞を総なめにした本作。ドイツを徹底的に叩くプロパガンダ映画。当時は映画界もそういった映画を贔屓してたんだろうと思われる。プロパガンダ映画を観るのはカサブランカ以来。カサブランカも本作も二次大戦中に作られたんだから、大したものである。もし作られた当時に日本人が観ていたら、もっと早く戦争は終わっていただろうか。少なくとも当時の日本にはこんな映画は作れないだろう。戦意高揚といいつつ、今見てみると戦争の悲惨さしか伝わらず、当時の人はこれを見て戦意高揚したのかと疑問になる。大切な人が亡くなるかもしれないのにこれを見て本当にドイツを倒せ!となったのだろうか、、、?かといって止めてしまったらドイツの思うつぼなのでやめるにやめられなかったんだと思うが。戦意高揚目的に作られた映画が戦争の惨さを伝える映画になったんだから良い時代になったのかな。
 
主演のグリアガースンはとにかく美しい。美しく色気があるのにそれが悪い方向にいかず、貞淑な妻に見えるのでなかなか珍しい上品な女優さんだと思う。映画の設定も似ているが、「小さいおうち」の松たか子感!!華やかなことが大好きでちょっとお茶目な一面もあり魅力的な夫人だった。この映画の後にヴィン役の俳優と結婚するという、、!!びっくり。
 
息子嫁のテレサライト。いつも気が強く凛とした知性のある女性の役を演じているイメージ。疑惑の影を観てから大ファンだが名演が光っていた。彼女の存在によって戦争の悲惨さが際立つ。これでアカデミー賞取ったんだよね。前にも言ったけど日本人が好きそうな親しみやすさのある女優さん。

日本映画だと「小さいおうち」に似た雰囲気。戦時中の一般家庭の風景が見える映画なのでなかなか勉強になった。同じ時代の戦地を描いた映画を見ると戦地と内地で対比が見えていいのかも。ちなみに「小さいおうち」の時は「永遠の0」とセットで観た。

最後に好きだった場面を。
①高価な帽子を買ってしまい、夫にどう言おうかソワソワするミニヴァー夫人。
②食卓でヴィンがプロポーズした後に食器でドラムを叩くちっちゃい弟くん。
WestRiver

WestRiverの感想・評価

3.6
戦時下における中流階級の一般家庭が描かれています。ミニヴァー夫人は不自由なく生活をしています。次第に戦局が激化していき、息子を戦場へと送り出す事になり、空襲に怯え、愛する者を失う事になります。

戦争は戦場だけで行われるのではありません。敵国が国に雪崩れ込んできたらこうなってしまうのだぞという、いわば戦意高揚プロパガンダ映画になりますね。
(とは言えそこまで過激な表現はされてませんが)

時期的にはダンケルクでのダイナモ作戦の頃の話なので、クリストファーノーラン監督の「ダンケルク」とセットで観ると面白いかもしれません。
アカデミー賞作品賞を見てみよう【その15】

音だけの爆撃シーンでもあれだけ恐怖を感じさせるのはすごいと思った。

他の方のレビューを見て、戦意高揚映画と知った。そういう時代だったんだと感じた。
青猫

青猫の感想・評価

-
ノーランのダンケルクから今作に繋げて観ると中々!
ラストの展開には戦争の悲劇が集約されます。

第15回アカデミー作品賞

個人的アカデミー作品賞網羅キャンペーン19
マスン

マスンの感想・評価

4.0
「ベン・ハー」のウィリアム・ワイラー監督が描く市井の戦争。アカデミー賞6部門受賞。映画史に輝くウィリアム・ワイラー監督が、自ら従軍する前に撮った戦争映画。戦争に巻き込まれる一斑の人々に焦点を当て、暮らしの変化や不安を丹念につづる。U-NEXTレビュー

第15回アカデミー作品賞。モノクロ。
家族愛や村の人々とのつながり、なんとも微笑ましい映画だった。
主演のグリア・ガーソン、ミニヴァー夫人
とてもエレガントで素敵な俳優。
末っ子の坊やの会話が笑わせてくれた。

やはり戦争が始まると、長男は空軍に。
長男の若い夫婦もでき、不安ながらに幸せを感じていた。
ラストは意外な展開で悲しくなる。
戦争で奪われる命は残酷。
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