とぽとぽ

用心棒のとぽとぽのレビュー・感想・評価

用心棒(1961年製作の映画)
4.5
「桑畑三十郎、もうそろそろ四十郎だがな」三船敏郎とカリスマ性に相次ぐ見せ場、たまに彼の中の『七人の侍』菊千代ぽさも出てきながら町に溢れた権力と覇権に餓えた野蛮人共や拳銃と緻密に大盤振る舞いに戦っていく。その後進への多大なる影響力も頷ける分かりやすく勧善懲悪じゃないけど人として筋の通ったお茶目も持ち合わせた魅力的なキャラクターが完璧すぎる本当の賢さと強さが時代も国境もあらゆる文化を越えて響いていく。だって『荒野の用心棒』はじめ多くのウェスタンにも共通点を見出だせるから!場を荒らすだけ荒らして後は高みの見物という流れが秀逸。弱きを助け悪しきを挫く彼が本当の意味では誰の用心棒だったかは自分で目で見てくれ。めちゃ面白くて格好良くて痺れる。今でも十二分楽しめる保証。そしてまた『椿三十郎』を見直したくなる、という無限ループにはまるともう世界のクロサワ&ミフネから逃れられない偉大すぎる日本が世界に誇る遺産。

「この町で少し暴れて借りは返す」「この町は気に入った、少しいるぞ」きちげえ「斬られりゃいてぇぞ」
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