用心棒の作品情報・感想・評価

「用心棒」に投稿された感想・評価

あ

あの感想・評価

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褒めてたらキリがない…これが日本が誇る黒澤明か…!
何故そんなに世界に轟くのか?今まではわからなかったが、今作でその凄さを確信した。

黒澤映画は「動き」が特徴的だと聞いた。なるほど、確かにそうだった。1人を映す時、複数人を映す時、群衆を映す時、全ての画がバッキバッキに決まってる。わらわらと出てくる群衆もまた「動き」そのものだ。画面に常に「動き」があって飽きを感じさせない。数人が映る時もその構図がまた巧い。ひとコマも見逃すまいと、むしゃむしゃ食べてるつまみを置いて穴があくほど見入った。

全体的に印象に残るシークエンスでは背景の“自然”が非常に効果的に映っていた。草や衣服を揺らし、砂塵を巻き上げる風、(白黒ではあるけど)より一層不穏な雰囲気にさせる雨、怒りを表すかのように燃え上がる炎、途端、勢いよく溢れ出す水(酒)。
全ての描写に無駄が一切なく、ダイナミックであり同時に意味を持つ自然をこうも巧みに操るとは。


そして何と言っても
「俺の名前は 桑畑三十郎…もうそろそろ四十郎だがな」
この三十郎を演じた三船!三十郎の特異なキャラクター設定が今作最大の魅力らしい。
打算的なのにどこか人間味あふれる超凄腕の侍。その刀さばきもさることながら頭のキレも凄まじく、この宿町の行く末は彼の筋書き通りに進んだ。
三船の軽やかな身のこなしやジリジリと間合いを詰める貫禄、流石の迫力だった。殺陣シーンは多くはないけれど、小屋で6人を瞬殺するシーンでもしっかり二回ぶった斬って殺してるし、最後の拳銃相手にも難なく叩っ斬る様が痺れる。
格好良さと愉快さが共存していて、もう本当にエンターテイメント性抜群、それなのに悪人の愚劣さ、時代への風刺などメッセージ性も含まれる傑作。
ハイカラ仲代もかっこええなぁ。

もちろん字幕をつけて鑑賞しました。

このレビューはネタバレを含みます

愛すべき亥之吉…。全然関係ないけどスターウォーズの場面転換のエフェクトは黒澤明が元ネタなのかなぁ。ジョージルーカス黒澤明大好きらしいからありえそう
Masayan

Masayanの感想・評価

4.0
世界の黒澤の代表作。
一匹狼が損得計算しながら対立する派閥を助ける。

三十郎(もうすぐ四十郎 笑)は打算的なシーンが多くて、結構悪い奴なのだが人情にはアツイ。

もっと殺陣のシーンが多いかと思ったら結構少なめ、というか一瞬に賭けてる。
これは実際の殺陣のリアルさを追求してるらしいね。

音響にも拘ってるらしく、あの「ズバっ!」という効果音の元祖だとか。。

登場人物も一人一人キャラクター性ももっており、この辺りはきちんとエンターテイメント。

個人的には七人の侍が凄すぎたが、こちらも抑えておきたい。
ろ

ろの感想・評価

4.8

「地獄の入り口で待ってるぜ」

痺れる…。
黒澤映画はどれも迫力があり、一度劇場で観てみたいと思う作品ばかり。
今回は特に、音楽に驚きました。
シンバルをすり合わせる音に合わせて、三十郎と卯之助率いるヤクザな一族が町の両端からじりじりと近づくシーン。本当にかっこよくて鳥肌が立ちました。


賭博場の二大勢力に支配され、荒れ果てた宿場町。桶屋だけが儲かるこの町をなんとかしようと三十郎が立ち上がる。

争いを続ける清兵衛一家と丑寅一家。
三十郎は両者を喧嘩させ、潰そうとするがなかなか上手くいかない。
ただ威嚇しあうだけで一向に戦おうとしない意気地なしのヤクザたちを、三十郎は面白そうに高見の見物。

そんなある日、丑寅一家の三男・卯之助が町に帰ってくる。


「この宿場のやつはみんなきちがいだ。でもおめぇはもっときちがいだ」
たった一人で二大勢力に挑もうとする三十郎を心配しつつ呆れる居酒屋の主人。
しかし命を懸けて人助けをした三十郎の姿に心を打たれる。そして三十郎を匿い、彼自身も命を張るのだ。このあたりの友情のような関係にグッときてしまった。

最後の決闘のシーン。
仲代さん演じる卯之助が倒れ、「俺にはこいつがないとどうも丸裸にされたみてぇだ」と拳銃に手を伸ばす。最後までギラギラと、執念深く。
三十郎と卯之助の動きをハラハラしながら後ろで見守っている桶屋と居酒屋の主人がまたいいんです。

ごうごう燃える家と仲代さんの顔のアップが1つの画面に収まっているカット、すごく好きでした。




※コメント欄 自主閉鎖中m(_ _)m
liverbird

liverbirdの感想・評価

3.7
ワイドスクリーン!!mise-en-scene, composition
小一郎

小一郎の感想・評価

4.2
もうとっくに終わってしまったけれど、閉館が決まったTOHOシネマズ日劇の特別上映会イベント「さよなら日劇ラストショウ」で鑑賞。映画は脚本が骨格で、演技や演出が肉付けなのだと、当たり前のことを改めて思った。

事前の知識ゼロで見たので、超人的な強さを持つ用心棒が、バッタバッタと敵をなぎ倒す殺陣のシーンが続くのかと思っていたけれど、そうではなかった。

二組のやくざが対立するさびれた宿場町に流れ着いた浪人者の桑畑三十郎(三船敏郎)は、居酒屋の権爺から大方のあらましを聞き、代金の代わりに宿場町を平穏にしてやるという。

この時点でありえないカッコよさの主人公だけれど、腕が立つのかと思いきや、まず頭を使う。自身の侍としての超人的な能力を見せつけ、用心棒になると申し出ることで均衡していた二組のパワーバランスを崩し、戦わせることで両者を潰そうとする。

ただ、当然のことながら一筋縄ではいかない。予期せぬ出来事があったり、ピストルにマフラー姿の新田の卯之助(仲代達也)が登場して二組の力関係が複雑になったりする。途中、人情話や桑畑三十郎の大ピンチを挟みながら、ラストの見せ場へと向かっていく。

黒澤明監督らしく、映像も迫力満点。対決の場でビュービューと吹き荒れる風とか、敵対する二組のスポンサーへの攻撃シーンでの水(お酒)、炎の迫力に妥協というものがない。

面白いだけでなく、単に超人的ヒーローが活躍するだけでないストーリー。このレベルの作品を連発した黒澤明監督ってやはり凄い。

●物語(50%×4.0):2.25
・剣の腕も最高だけど、頭も最高な主人公。戦後日本の戦い方は、頭を使えと言っているかのよう。

●演技、演出(30%×4.5):1.35
・新田の卯之助がいい味だしている。個人的には後の水戸黄門・東野英治郎も好き。

●画、音、音楽(20%×4.0):0.80
・迫力満点。
仲代達矢の佇まい!スカーフとピストルでハイカラ、そして脚チラ見せの色気がたまりませんな。あんな恥ずかしいピストルの決めポーズも普通に決まってる…。
西部劇っぽい演出が面白いし、やくざなのに刀に怯えるリアルな殺陣がいい感じ。
友達に勧められて鑑賞。
うーん。おもしろいといえばおもしろい。
最近の映画に慣れちゃってるせいか、観たからといって、テンションは上がらない(笑)

字幕とか、吹き替えとかで慣れちゃってるから、古い邦画のセリフの聞き取りづらさがつらい。とくにザコキャラの人達。そう考えると、三船敏郎と仲代達也はセリフがハッキリわかる。スターとはそういうもんなのかしらね?

この時代から、人々は正義のヒーローを求めてるわけだわなぁ〜。桑畑三十郎から無骨で無欲なヒーロー像が始まったのか。そう思えばすごいわな。
スター

スターの感想・評価

5.0
久しぶりに観たけど面白かった。三船敏郎は、出てきただけで、絵になるかっこよさ。ストーリー展開どうなるかわかってても、主人公のピンチには、ひやひやしました💦
珍しく、志村喬が悪役を演じてます。
とにかく三船がカッコいい。七人の侍もそうであったが、戦闘シーンの迫力がクセになる。というか何か他の監督と決定的に異なるものを感じる。ヒーローと悪党、そして群衆(この作品は他の用心棒たち)をそれぞれ描いているように思えた。また見たいと強く感じた作品であった。
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