連続殺人鬼の「ゾディアック」を追う3人の男たち。
刑事、新聞記者、風刺漫画家。
犯人から新聞社に送られてくる暗号、電話でのテレビ出演、社会を挑発し翻弄しながら殺人が続いていく。
彼らはゾディアックの劇場型犯罪に振り回され、事件の真相に迫ろうと何年もかけて人生が徐々に狂わされていく…。
フィンチャーの中ではあまり評判が良くない作品ですが、始終暗い雰囲気や派手な演出は皆無なのに、どことなく漂う恐怖感がとても好みでした。
何気ない日常の風景が突如暗転したり、ちょっとこれは危ないのでは?というハラハラする場面がとにかくうまい。
3人の人間ドラマの掘り下げには、足掛け何年もの歳月ということもあって長尺のわりには物足りなさはありますが、演じた役者たちが良いため十分に見応えがありました。
本作は、同じ時代やシリアルキラーを主題にしたNetflixオリジナルドラマ『マインドハンター』に受け継がれている気がします。