髙橋佑弥

京化粧の髙橋佑弥のレビュー・感想・評価

京化粧(1961年製作の映画)
4.5
真綿で首を絞められるような、祇園の結ばれぬ男女。叶わぬ純愛に目を瞑ってもらえるのは、たった一夜のこと。脳に焼きつく”二階”。後半の人探しパートの疲弊感たるや。証言はどれ一つあてにならず、西へ東へ行ったり来たりを強いられる。相思相愛の男女、対面での決定的訣別。傑作。

祇園に場違いなほど純粋な恋心を(幼馴染?に対して)持っている役の岩下志麻がマジやばい。やばすぎる。これは人生が狂ってしまう…と思ったら、こちらは相手の男が単なる”凡庸”な煩悩野郎で不憫すぎ。佐田啓二とは性別/立場が真逆だけど共鳴している鏡像的役柄。ラストカットを担うのも岩下志麻。

2018/02/07 (過去感想サルベージ)
髙橋佑弥

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