ShinMakita

刑事マディガンのShinMakitaのレビュー・感想・評価

刑事マディガン(1967年製作の映画)
2.1
☆mixi過去レビュー転載計画(刑事・警察洋画編)





〈story〉
金曜、朝。ニューヨーク23分署の刑事マディガンとボナーロは、管轄内に住むチンピラ・ベネッシュの部屋に踏み込んだ。罪状は知らないが、ブルックリン署がベネッシュを参考人招致しているのを聞いたマディガンが、「お手伝い」でベネッシュの身柄をおさえようとしたのだ。しかし、実はベネッシュは武装強盗殺人で追われる身であった。不意をついて銃を向けられたマディガンとボナーロは、仕方なく自分らのディテクティブ・スペシャルをベネッシュに渡す。そしてベネッシュは悠々と逃げ去るのだった。このニュースを聞いた、NYPD最高責任者ラッセルは、マディガンらに72時間の猶予を与える。それまでにベネッシュを逮捕しろと・・・さっそくマディガンらは、ベネッシュと親しいノミ屋に当たり、捜査を開始する。

土曜。マディガンたちをあざ笑うように、警官射殺事件が発生。使われたのが、マディガンの拳銃と判明する。その頃、マディガンは、ベネッシュに女を提供していたぽん引き・ヒューイの存在を掴んでいた。いっぽうラッセルは、この事件以上に頭の痛い問題を抱え、悩んでいた。無二の親友・ケイン本部長が汚職をしている証拠を見つけてしまったのだ。清廉な性格から、ケインを許せないラッセル。だが親友なら救うべきだ・・・そのジレンマに陥っていたのだ。

日曜、朝。ヒューイからの情報で、ベネッシュの潜伏先を突き止めたマディガンたち。安ホテルの一室に、ヒューイの飼っている女としけこんでいるのだ。直ちに警官隊が周囲を包囲、マディガンとボナーロが先頭に立ち、突入するのだが・・・


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銃を奪われた刑事マディガン=リチャード・ウィドマークのタフな捜査と、親友が汚職に関わっていると聞かされた本部長ラッセル=ヘンリー・フォンダの苦悩を並行して描く実録タッチの刑事映画『刑事マディガン』。短い尺のなかで、結構贅沢な物語になっています。感情を表さず、職務も不倫も淡々とこなすラッセルの姿が印象的。実は彼の冷たさこそが、この映画のテーマだったのかも知れません。使い捨てにされる現場刑事の悲哀・・・ドン・シーゲルはそれを描きたかったのでしょうか。ところで、キャラの設定は違うけど、マディガンとラッセルの関係は「踊る大捜査線」の青島と室井の関係と少し似ている感じ。君塚さんはこれを参考にしてるかな?
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