ブルースたかぎ

プレデターのブルースたかぎのレビュー・感想・評価

プレデター(1987年製作の映画)
4.5
かなり久しぶりに鑑賞
子供の頃からビデオのテープが擦り切れるほど見ていると言っても過言ではないです
当時は吹き替えで見ていたが、当時のセリフまで思い出せる
ノッポのサリーちゃんは知る人ぞ知る名曲です

ストーリーなどはあったものではなく、シュワちゃんの上腕二頭筋と三角筋にとにかくフォーカスを当てたモンスターパニック映画です
ザックスナイダーが監督していない平凡な300といったところでしょうか
筋肉、モンスター、勝利がテーマです

しかしですね、平凡ではあるんですが、作品として非常に確立されてるんじゃないかなぁと思うんです
本作はプレデターシリーズの第一作目です
現代に生きる我々は、これまでのメディアや文献、金曜ロードショーによりプレデターが如何なる生き物かってのはわかりきっております
高い文明を持ちながら戦闘を好み、時に武士道的な精神を重んじる野蛮な狩人ですよね
そのような独特なプレデター色を確立させたのが本作なんです
本作以降はゲームやらコミックスやらで色んなプレデターが出たようですが始まりは本作です
はじまりの第一作目にしては堂々とどっしりと構えてるなあと思いまして
これ以上にない精巧なスタートだと思います

本作の構成について、まず序盤の謎の腕相撲が良いです
これで鑑賞側に、この映画はタンパク質でできてますと教え込むわけですね
で、一見無駄に尺がながいと思いがちな前半のシュワちゃん部隊の戦闘シーンも良い効果を生んでます
個性とクセが強そうな部隊ですが、流れるような連携は、チームとしての戦闘力が高いことを物語ってます(弾薬は無駄にしてると思いますが、豊潤な備えがあるのでしょう)
その部隊がことごとく一人ずつ消されてくわけですから
プレデターの強さが窺えてしまいます
また、主役であるプレデターの攻撃が始まるのは、実は中盤以降であり、それまでは存在を匂わすだけ
しかし、姿を見せずともその存在感と謎は絶大であり、観客の想像の中で敵が膨らんでいくわけです
やっと姿を現したと思ったらあの伝説的なビジュアルですからね、こらまいった

多彩な武器やステルス機能も魅力のひとつで厨二病心くすぐります
その厨二病相手に対するシュワちゃんはなぜか弓とか槍の原始的な武器で戦ってしまうわけですから、もう我々の夢を全て叶えてしまっているわけです

そんなわけですごい作品だなぁと改めて感動しました
何度見ても楽しめますしね

今回は音声英語、日本語字幕で見ましたが、シュワちゃんがカールウェザーと話してる時、
オレたちは道具か
というセリフがあるんですが、
エクスペンダブルズ
と言ってるのが聞こえました
おお!と思いました