TAK44マグナム

ガス人間第1号のTAK44マグナムのレビュー・感想・評価

ガス人間第1号(1960年製作の映画)
3.8
「ゴジラVSキングギドラ」でゴジラLOVEな大金持ちだった土屋嘉男がキチガイ博士の研究被験者となり、身体を気体化できるガス人間として犯罪を重ねるという、東宝が誇る空想科学映画のひとつです。

人間の身体のように高度に複雑なものが、もやもやもや~と気体化するという信じられない科学力は、かのナチスドイツであっても不可能だったんじゃないかと思えますが、土屋嘉男は見事にガス人間となっちゃいますよ。
で、どんなところでも僅かな隙間さえあれば出入り自由だし、銃弾も効かないしってわけなんでやる事はひとつ!
バリバリの強盗になるんですな!
警察もわけわからんガス人間なんぞにおくれをとっていられるものかと本気モードになり、ガス人間対警察の一大攻防戦に発展しますが、本作の主題はそこではなく、土屋嘉男が想いをかたむける八千草薫とのメロドラマに焦点があてられております。
まあ、若いころの八千草薫の美しきことよ!
そりゃ、土屋嘉男も惚れてしまうがな!

ラストが哀しく切ないので、終わると余韻が残って良いあんばいという、東宝特撮映画の中でも珍しいタイプで出色の出来でございます。


テレビ放送にて