Narmy

A.I.のNarmyのレビュー・感想・評価

A.I.(2001年製作の映画)
3.2
温暖化の影響で、幾つかの大都市が海に沈んだ未来のお話。
貧しい国は深刻な飢餓に喘いでいたが、先進国は妊娠に厳しい許可制を採用したことにより、繁栄していた。
人口を抑制された先進国では労働力となるお腹もすかない資源も消費しないロボットの活用が不可欠となっていた、、

人類の夢である心を持ったロボットの実現に向けて意気込む研究者達。
まだ試作段階の子供のロボット(デイヴィッド)を病気で意識の戻る可能性のない息子(マーティン)を持つヘンリーとモニカ夫婦の元に置き、本当に愛し愛されることができるのかを試す。

現実にはそのような未来にはまだまだ遠いのでピンとはこないんだけど、ロボットは生き物ではないと思っている上でのこの扱いは目に余るし、心が痛くなる。
科学の進歩に倫理感の進歩が全く追いついていない。

前半はスピーディーな展開と目まぐるしく揺れる感情の波に一気に引き込まれたんだけど、デイヴィッドが母親の愛を孤独に求め始めたあたりから、がらりと雰囲気が変わり、どこに進んでいくのか見えなくなる。
ただ、時折見え隠れするデイヴィッドの抑えきれない執着心は常に異様で目が離せない。

ストーリーが進むにつれ、どんどんスローテンポになり、ファンタジーチックにもなり、で退屈になってはくるんだけど、後半に何度かある伏線回収はお~!となる♪
全体としては、漠然とした未来を見ているような気にもなるし、こんなふうになるのかなと少しわくわくもする。
ただこの作品はデイヴィッドの目線で進む為、ヘンリーとモニカ夫婦のその後の思いだとか、あの後どのように生きていったのかが全くえがかれていないことが残念。
何とも思わず幸福な人生を送っていたとしたら、こんな怖いことはないな~((•﹏•๑)))

300
Narmy

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