スタンリー・キューブリックが長年温めていた企画をスティーヴン・スピルバーグ監督が映画化したSF映画。
原題:A.I. Artificial Intelligence (2001、147分)
地球温暖化が進んだ結果ニューヨークなど多くの都市が水没し、資源をあまり必要としないロボット(メカ)が人間に代わり活躍する近未来。
人間と同じ愛情を持つ少年型ロボットとして作られたデイビッド(ハーレイ・ジョエル・オスメント)は、不治の病に侵され冷凍冬眠状態の息子を持つ夫婦の元に試験的に送られる。
そして、夫婦の妻モニカ(フランセス・オコナー)によって、彼女を母として愛するプログラムを起動される。
ところが、実の息子が奇跡的に回復してデイビッドに嫌がらせをするようになったことでトラブルが起こり、高知能の熊型ペットロボット・テディ(声ジャック・エンジェル)と一緒に捨てられる。
デイビッドは"ピノキオ"のように人間になれたら母親に愛してもらえると信じ、テディや女性を悦ばすセックスロボット・ジゴロのジョー(ジュード・ロウ)とともに"ブルー・フェアリー"を探す旅をする…。
やがて、マンハッタンの海底に沈んだコニー・アイランドの廃墟に辿りつく…。
そして2000年が経過…。
~他の登場人物~
・デイビッドの生みの親である教授(ウィリアム・ハート)
・ロボットをショーの見世物にし破壊しようとする男(ブレンダン・グリースン)
・Dr.Knowノウ(声ロビン・ウィリアム)
・スペシャリスト(声ベン・キングスレー):進化したロボット
・ブルー・フェアリー/青い髪の妖精(声メリル・ストリープ)
"神は自分を愛するようにヒトを造ったのか?"
"僕を人間の男の子にして"
"1日だけ"そして"夢の生まれる場所(眠り)"
①キューブリックの原案を尊重したためか、スピルバーグ監督作品の中では少し哲学的な香りがする異色作。
②2000年後を入れたのがよかったか?そして描かれる内容の善し悪しについては、観客の判断(嗜好)に委ねるしかない。