つかれぐま

プラネット・テラー in グラインドハウスのつかれぐまのレビュー・感想・評価

-
タランティーノ『デスプルーフ』との2本立て企画『グラインドハウス』の1本目。B級映画の本質をどろっと煮詰めた、手抜きのない力作。

デジタル撮影にわざわざダメージ加工?を施して傷だらけの映像に。ゲテモノ映画の雰囲気を醸す妙なこだわりが恐怖を煽る。そんな演出が楽しかった。『悪魔のいけにえ』が偶然に出来た奇跡的怪作(私見)なのに対し、こちらはちゃんと狙いにいった結果の快作という印象だ。

監督のロドリゲスが、自分の故郷テキサスとテキサス人をこれでもかと笑い飛ばす。その悪趣味がこのハチャメチャな映画に(花ならぬ)毒を添えている。

「映画を沢山見て良いことある?」
そんな質問をされると返答に困ってしまうが、こういう作品の良さも解るようになったのが、その一つかもしれないな。万人には薦められない代物だけど。