まめまめちゃん

名探偵コナン 時計じかけの摩天楼のまめまめちゃんのレビュー・感想・評価

3.5
作者の青山剛昌さんが登場させるコミックの高校生探偵の側には、幼馴染のちょっぴりお節介で格闘技好きで一途な友達以上恋人未満の存在が必ずいることになっている。その存在は、殺人、トリック、謎解き、探偵用ガジェット、アクションといった言わば男子向きのアイテムばかりの世界に女子を振り向かせるスパイスであり、劇場版ではクライマックスに必ず登場する主役でもある。

人との出会いは運命であり、神様が決めてるんだよとはカトリック教徒である私の母親がよく言っていたのだが、この作者はカトリックなのかな、ロマンチストなんだなとなんとなく思っていたところでの今作は、そのドハマりっぷり直球ぶりが実に衝撃的であった。赤い糸、なんて今時使い古されたアイテムではあるけれど、当時はどうだったのかな。

公開が20年前であり劇場版名探偵コナンの第一作目とのこと。不自然なほどに何もかもしゃべってしまう登場人物たちを見ていると…20年前と言っても日本のアニメ制作であり、細かい表情の変化の描写を再現できていないとは思えなかったのに、なぜなんだ…?現在の邦画はまだマシな方なのか。たしかに言葉にしてくれなくちゃ困る気持ちってある…特にラストにまつわるストーリーなんてそれ。だけどやはり、小さくなっちゃって戻ってこれないことくらい、彼女に伝えてもいいんじゃないのかなあ?と、いつも思うのだ。つまんないことばかりしゃべってないでさぁ〜。実は何十年も側で暮らしていたんだよなんて今更言えないでしょうけどね。

20周年、おめでとうございます。
週末は娘に連れられて新作を見に行きます。