このレビューはネタバレを含みます
是枝監督黎明期の作品。
これ本当に映画なのか?と、感じるほど役者の独白が長い。カメラ固定で、背景は事務室の壁、もちろんBGMなし。ドキュメンタリータッチのため、独白もたどたどしく、噛んだりつっかえたり中々進まない。
こういうのを「革新的で実験的」と見るか、「いやいや退屈でしょ」と見るかで、本作の満足感は変わってくるのでは。
その後も動きのない静かな画面が続く。終盤になってやっとドラマっぽい展開があるが、好き嫌いの分かれる映画だと思う。
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日本国内よりもアメリカやカナダでの評価の方が高く、ハリウッドでのリメイクも決定している。ドキュメンタリー出身の作風を生かし、出演者に簡単な状況設定のみを与え、即興で作られたシーンが多い。
(wikipediaより)
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私としては、そんな是枝監督の原点を見た気分で、満足でした。
P.S. ARATA時代の井浦新、精悍な顔つきで超クールだ。大正生まれにはとても見えない笑。
公開:1999年
監督:是枝裕和
出演:井浦新