まず脚本に黒澤明、監督には深作欣二、そして主演に高倉健と丹波哲郎を迎えた超豪華な顔ぶれ！
元々は黒澤脚本で制作された映画のリメイク版だそうですが、とても骨太な印象を受けました。
北海道の過酷なニシン漁場を舞台にした男達それぞれの戦い。
浮き彫りになるヒューマニズム。
復讐に燃える丹波哲郎の無頼漢っぷりがとにかく格好よくて、つくづく画になる俳優さんだなぁとしみじみ。
賃金を安く買い叩いて漁師たちを不当に扱おうとする経営者の久兵衛と、賃金の引き上げを要求する出稼ぎ労働者側とのせめぎ合い。
労働条件向上のために一致団結するストライキの模様は、どこか小林多喜二の「蟹工船」を彷彿とさせます。
その間を取り持つ久兵衛の息子・健さんの英俊豪傑な役どころも大変見応えがありました。
三船敏郎が主演したというオリジナル版も是非観てみたい！
