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海の上のピアニストのrinrinのレビュー・感想・評価

海の上のピアニスト(1998年製作の映画)
3.8
海の上で石炭労働者に拾われた1900と名付けられたピアニストの一生。

長い航海からアメリカへ到着した時の乗客の歓喜のシーンから始まるオープニングは、音楽も美しく前向きなエネルギーに溢れてて素敵だ。でも、主人公は、未来のアメリカへ踏み出す彼らの1人ではない。船の中だけで生きてきたピアニストだから。

移民達や船上パーティーの乗客達の出会いと別れを繰り返し、それぞれの前向きな思いを抱えて船を降りていく彼らを見送り続ける1900は、結局自分自身の人生をつかめたのだろうか?

しかし、乗客達の旅路を彩り続けた彼は、真性の音楽家だった。そんな彼に寄り添い見守り続けたら友人が1人いたのも熱い。語り継いでくれる人がいるだけで、1900は存在していられるのかもしれない。
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