エリオット

雨のなかの女のエリオットのレビュー・感想・評価

雨のなかの女(1969年製作の映画)
3.8
フランシス・フォード・コッポラ長編4作目。
この3年後には「ゴッドファーザー」と撮っている…ということが信じられないくらい地味なロードムービー。

ある雨の朝、夫婦生活に疲れた女(シャーリー・ナイト)が妊娠をきっかけに車で家を出る。
途中、ヒッチハイクしている男(ジェームズ・カーン)を車に乗せるが、男は大学時代フットボールの花形選手だったという。
孤独を癒したい女は男といい雰囲気になりモーテルでベッドを共にしようとするが…

ソニー・コルレオーネも神経症っぽかったが、今作でのジェームズ・カーンも試合中の事故で脳に後遺症を負ったある意味無垢な青年'キラー'・ギャノンを演じて印象的。
女に関わるもう1人の男をロバート・デュヴァルが演じているが、こちらも過去のあるできごとで心に深い傷を負っている。

アメリカン・ニューシネマって疎外、孤独、絶望とか、とにかく辛気臭いのが多くてこの作品もまさにそうだが、その辛気臭さが味わい深かったりする…
エリオット

エリオット