むぎたそ

悪魔の手毬唄のむぎたそのレビュー・感想・評価

悪魔の手毬唄(1977年製作の映画)
3.7
登場時から怪しいと思ってた人がやっぱり犯人だった。(人を呼ぶ興行となるとキャスト表で犯人バレそうだよね。犬神家や獄門島と似たような構造だし。)ま、謎解きとかは二の次だよね。人間の業とかエロスとかを味わえばいいのだもの。歌舞伎みたいなもんで、筋はわかりつつ、俳優女優の大立ち回り、豪華絢爛な世界観を味わえばよい。(私は原作読んでないけど。)殺人現場が毎回フォトジェニック!ワイン風呂……!!!横溝ってほんと、ギャグセン高いよね。コントにみえなくもない。笑いと恐怖は紙一重。
横溝の本、読んでみたくなった。トリックやストーリーより何よりも、暗い日本の風土や歴史(戦争)、人間の快楽や苦しみというものが堪能できそう。
殺意が沸くほど私は他人に対して感情を振り切ったことがないなあ。憎むという行為にはかつては過剰に愛したという過程がある。私は、殺意が沸くほど人を愛したことがない。
人を憎むに至ることはある意味幸せなことなのかなあ、と考えてしまった。その人を愛したことがある、感情を振り切ったことがある、ということだから。
金田一ではなく、コロンボちっくな若山富三郎がほぼ主人公でした。ラストの金田一の台詞は見りゃわかるってか野暮だから言わなくていいっしょ。笑
中村伸郎、私は小津映画の印象つよいから最後まで気づかなかったー。。
市川崑金田一、現状、3つ見たけど、草笛光子は市川のお気に入りなのかしら。常連さんじゃん。(加藤武と大滝秀治の味は前から知っていたけれども。)
むぎたそ

むぎたそ