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ブレア・ウィッチ・プロジェクトのkaitoのレビュー・感想・評価

3.4
『ブレアウィッチプロジェクト』

 この映画は、ドキュメンタリーチックに撮られたいわゆる"モキュメンタリー映画"なのである。この技法に試みることには、良い点もあれば悪い点もある諸刃の剣なのだ。
 ドキュメンタリー調に進められていくため、映画に現実味を持たせていた。そういう点ではかなりプラスである。しかし、題材がホラー映画であるゆえに走ったりするシーンが多く、どうしても手ブレというものがつきものであり、手ブレによって映像を認識しづらいシーンが少しあったように感じた。カット割りを長くして、映像を捉えさせる必要があったのではないかと個人的には感じる。
 また個人的に感じた批判点としては、作中に出てくる登場人物のとある行動である。ファウンドフッテージ映画のため現実味があるはずなのに、そこの行動は到底理解できない行動だった。遭難により狂ってしまった様子を描きたいにしても、現実的ではなく考えにくい行動だったように感じる。
 批判的になってしまったが、全体的に見れば好きな映画である。物語の終盤にかけては非常に気味が悪く、目を背けたくなるシーンもあった。少しネタバレ🚨になってしまうが、魔女を取り扱った映画にもかかわらず、魔女は一切姿を現さない映画である。そういう試みも好きである。まあ低予算で撮影されているため出来なかったんだと思うけど。全体的に雰囲気作りは非常によかったと思う。

低予算でも可能性があるということを知らしめてくれた一本であるように感じた。
 
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