ナツミオ

マルサの女2のナツミオのレビュー・感想・評価

マルサの女2(1988年製作の映画)
3.5
NHK-BS衛生映画劇場の録画DVD

久し振りの再鑑賞。
1作目の歯切れの良さから続けて観た。
バブル期の闇に切り込むマルサたちの活躍を描く。

英題 『A Taxing Woman's Return』

1988年日本作品
監督・脚本 伊丹十三
撮影 前田米造
音楽 本多俊之
出演 宮本信子 三國連太郎 津川雅彦 加藤治子 丹波哲郎 大地康雄 益岡徹 桜金造 大地康雄 マッハ文朱 結城美栄子 石田弦太郎 洞口依子 小松方正 中村竹弥 笠智衆 

(NHK番組内容より)
国税局査察部、通称マルサに勤務する女性査察官、亮子(宮本)を主人公にしたシリーズ第2作。
今回の舞台はバブル期の東京。新興宗教の教祖・鬼沢(三國)は、税金のかからない宗教法人を隠れ蓑に、数々の商売や、ヤクザを操った地上げなどで荒稼ぎしている。
彼の不正をかぎつけた亮子は、なにかと東大出を鼻にかける部下・三島(益岡)と共に捜査を開始。やがて鬼沢の陰に潜む巨悪の存在を知るのだが……。

マルサ(国税局査察部)が地上げ屋や宗教法人、その背後の黒幕に対する戦いを描く。「マルサの女」シリーズの第二弾。

バブル期の東京を舞台に新興宗教の脱税、地上げ、政治家たちの暗躍、狂騒振りが胸糞悪い。

1作目の歯切れの良さ、テンポ良い展開から比べると、スッキリしない展開。
マルサの面々も手が届かない権力者たち。

当時の狂騒を振り返るには良い教材かも⁈




【忘備録】ネタバレあり
(キャスト) Wikipediaより
<マルサ>
・板倉亮子
演 - 宮本信子
マルサの女。
本作でもおかっぱの「マルサカット」を振り乱す。前作よりも髪と胸がボリュームアップしている。愛車はホンダ・Z(初代)。

・花村
演 - 津川雅彦
国税局査察部統括官。
独特の話術で猿渡を自供させる事に成功。

・佐渡原
演 - 丹波哲郎
国税局査察部管理課長。
一徹な性格で漆原の圧力にも屈しない。

・伊集院
演 - 大地康雄
国税局査察官。

・三島
演 - 益岡徹
東京大学出身の大蔵省キャリア官僚。
東大の事を「僕の学校」と言う癖があり、初っ端から「出身校を自慢するなら堂々としろ」と叱責されるなど、亮子にしごかれる。

・金子
演 - 桜金造
国税局査察官。
ダミー会社に入金された9億円の行方を追うも、領収書の多さにお手上げ状態となってしまう。

・秋山
演 - マッハ文朱
港町税務署員で亮子の後輩。
「天の道教団」の税務調査の際、亮子に頼まれ、教団施設に亮子を連れて入る。

・山田
演 - 加藤善博
港町税務署員で亮子の後輩。

<鬼沢とその主要関係者>
・鬼沢鉄平
演 - 三國連太郎
表の顔は「天の道教団」管長であるが、裏の顔は多数のやくざを操り、その上宗教法人を隠れ蓑に脱税する地上げ屋。

・赤羽キヌ
演 - 加藤治子
「天の道教団」教祖で鬼沢の妻。
自称「衝動買いの名人」で、鬼沢に愛人ができる度に衝動買いをする。

・受口繁子
演 - 柴田美保子
鬼沢の家の女中で教祖・キヌの側近。
鬼沢に心を寄せており、米田をハメるのに利用された見返りに鬼沢に同衾するよう求める。「繁子」の源氏名で銀座クリスティーンのホステスとしても働いている。

・猫田
演 - 上田耕一
表の顔は教団の幹部であり、裏では多数のヤクザを操る鬼沢の腹心。

・チビ政
演 - 不破万作
猫田配下のヤクザ。
鬼沢の立ち上げたダミー会社「マサインターナショナル」の社長に就任し地上げを行う。

・サダオ
演 - きたろう
猫田配下のヤクザ。
マルサに押収された鬼沢の秘密のノートを取り戻そうと、合鍵で国税局の倉庫へ忍び込む。

・ハカセ
演 - 佐藤昇
猫田配下のヤクザ。
チビ政の手伝いに任命され、ダミー会社経営と地上げを行う。

・奈々の父親
演 - 市村昌治
500万円の借金でサラ金に追われ、金貸しのマルオの紹介で鬼沢に娘を「担保」に差し出して助けを求める、顔に大きなアザのある男性。

・奈々
演 - 洞口依子
父親の借金のカタとして鬼沢の愛人にされた少女。

<地上げのターゲット>
・大衆食堂の主人
演 - 小鹿番
鬼沢の地上げのターゲットで日の出食堂の主人。

・大衆食堂のおかみさん
演 - 菅原ちね子
ヤクザの脅し行為から必死に夫を庇う。

・清原
演 - 石田弦太郎
写真週刊誌のカメラマンで鬼沢の地上げのターゲット。

・清原の妻
演 - 結城美栄子
ヤクザから日々嫌がらせを受け、疲労困憊しマンションを明け渡すように夫に言う。

・米田
演 - 南原宏治
大学教授で鬼沢の地上げのターゲット。

<そのほか>
・ホステス
演 - 岡本麗
鬼沢が経営するクラブ「黒猫」にかつて勤めていたホステス一筋の女。

・毛皮店主人
演 - 浅利香津代
店の常連であるキヌに4500万円の毛皮のコートを売る。

・ソープランド嬢
演 - 村井のりこ
源氏名「もえよ」。
三島のビール券を使った泣き落としで落ちて、店の売上金の流れを話す。

・マリちゃん
演 - 神林泰子
店一番の「名器」と言われるソープランド嬢で店長の女。店の売上金を、中央駅の手荷物預かり所への運び役。足に障がいを持つ。

・警官
演 - 三谷昇
ファーストシーンで海に浮いた地上げ屋の水死体を見つける。

・マンションの管理人
演 - 武内文平
地上げのターゲットのマンションの管理人。

・マンションの警官
演 - 舟田走
嫌がらせに耐えかねた清原の妻の通報により出動する。

・家主
演 - 里木佐甫良
三島が屋根の上で張り込みをする家の主人。

・元・僧侶
演 - 笠智衆
還俗していたが、鬼沢が教団を立ち上げる際に言葉巧みに僧服を着せられ写真を撮られる。

・信者代表
演 - 岡本信人、久保晶
税務調査に入った亮子たちに激しく抗議して追い出す。

・老婆
演 - 原泉
夫の暴力から逃げ出した女に変装した亮子を受け入れ、教団の説明をする。咥えタバコにハートの形の髪型がトレードマーク。

・鉄砲玉
演 - 丹野由之
黒幕達にとって邪魔な存在となったチビ政を射殺。

・担当職員
演 - 矢野宣
「天の道教団」の所轄庁の職員。

・商社員
演 - 高橋長英、成田次穂
ビルの地鎮祭で地上げについての噂を語り合う。

・漆原
演 - 中村竹弥
与党の代議士/国会議員。
「委員長」と呼ばれており、国会のいずれかの委員会委員長の職位にある実力者。
前作では権藤に悪知恵を授け国税局に圧力をかける議員として名前だけ登場。

・猿渡
演 - 小松方正
与党の代議士/国会議員。
花村の巧みな会話により、真相を供述し、漆原にボコられる。
ナツミオ

ナツミオ