Qちゃん

フォー・ウェディングのQちゃんのレビュー・感想・評価

フォー・ウェディング(1994年製作の映画)
3.6
ずっとむちゃくちゃ観たかったリチャードカーティス脚本の初期の有名作。彼の脚本絶対幸せになれるからめっちゃ好き。

リチャードカーティスの脚本作や監督作色々観てて、なぜか今更ながら今回初めて気づいたこと。

①冒頭、むっちゃ良い選曲の名曲のイントロから入る。今回はガーシュウィンの名曲but not for meから始まり、chapel of loveに終わる。アレンジも最高!

「ラブ・アクチュアリー」で大きく取り上げられてたLove is all aroundの曲、先にこっちのエンドロールで使ってたんだね。カーティス監督、本作の続編短編も作ってるし、何気に本作気に入ってるんだろうね。監督作じゃないけど、脚本に彼らしさすごい出てるもんね。

②ほぼ毎度1件は結婚式がある。今回はすごい。原題だと「4件の結婚式と1件のお葬式」だけど、ラストの写真だけのラッシュ含めると8件くらいあったかな?そして英国と時代を感じるドレス&ウェディングスタイル。

ちょっと不穏なタイトルではあったんで気になってたけど、お葬式の方もドラマチックな演出要素という訳ではなく、カーティス脚本らしく、life&deathの切り離せないサイクルとそこにもある、故人に寄り添う人の温かさが溢れてた。

③主人公の男に、大体ちょっと風変わりな背の低い妹がいる。これ、カーティス本人もそうなのかな。。

そんな感じ。

本作、リアルライフで普通にありそうな好意と結婚のすれ違いにフォーカスした、ありそうでなかった作品。これ以降のラブコメではちょくちょく見かけるテーマではあるけど、コメディとしてというより、本当に人生の伴侶や愛のあり方について真剣に考える作風で、やっぱり描き方が地に足ついてて温かくて上手い。

ヒューグラントが振り回すプレイボーイなのかと思いきや、思いっきり振り回されてる。。それはもう不憫なほど。そういえば英米恋愛も幾つかのカーティス作品で出てくるけど、アメリカ女に振り回されるのは、これもカーティス本人の経験談かね?!

アンディマクダウェル、この時代っぽい好きな女優さんではあるけど、本作ではずるい役だなぁ。。婚約してても自分に好意のある男をずるずる引っ張り回す。どこまでも彼に恋の呪いを掛けようとする(としか言えない)彼女を正直酷いと思った。でも、でもね、気持ちちょっと分かっちゃう自分もいて嫌だ。。ウグッ!

お互い好意があるのに、単にいろんなタイミングがね!そんで大人の事情もね!「お互い好きならYou結婚しちゃいなよ!」って単純にいきそうでいかない、というかいけないのが現実の難しいとこよね。。ここまでのは大概ですけどね。イギリスはアングロサクソンの国のくせにそんな繊細なんですかね(偏見)。カーティス脚本の登場人物たちは、なんか日本人が共感できちゃうような心情の機微や細やかなニュアンスを大切にしてるから、たぶんすごい親しみを感じちゃうんだよね。
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