竜平

デアデビルの竜平のレビュー・感想・評価

デアデビル(2003年製作の映画)
3.5
マーベルコミック原作。昼は弁護士、夜は正義の執行人「デアデビル」という二つの顔を持つ盲目の男「マット・マードック」の活躍を描く。

めちゃくちゃ久しぶりの鑑賞。主演はベン・アフレック、なかなかのハマり役。そうそう、彼バットマンになる前にマーベル作品のヒーローにもなってたんだよねーなんて。ヒロインはジェニファー・ガーナー扮する「エレクトラ」、確かスピンオフで単体作品も作られてたはず、まぁそっちは気が向いたら見てみようかなって感じで。そんで彼女エミリア・クラークにちょっと似てるね、とか思うのは俺だけなのかな。ヴィランとして出てくるのがマイケル・クラーク・ダンカン扮するキングピンこと「ウィルソン・フィスク」と、コリン・ファレル扮する「ブルズアイ」。両者ともクセ強めのいい悪役ぶりを見せてくれる。あとじつは出てるジョン・ファブローね。そんな感じでまず魅力的なキャスト陣とキャラが勢揃いしてる印象。とくにコリン・ファレルのちょいキモ具合は大好物。ストーリーとしてはマードックの少年時代に始まり、能力発現やら生まれてしまう因縁やらを順に描いていく、まぁアメコミヒーロー作品の王道的な流れ。アクションとしてはとにかくバトルがメインで、体術によるキレのある攻防は見もの。加えて、法では裁けない者には自らの手で正義の鉄槌を浴びせるという、そこにあるマードック自身の葛藤や重圧といったドラマも少々。自分は果たして本当に「善人」と言えるのか、自分の中に少なからずある復讐心などの悪しき心、まさに「悪魔(デビル)」と掛けての雰囲気なんかはおもしろいし、それ故のアンチヒーロー的な面もこのデアデビルにはあるんだなと、理解。

まぁ後半もっと盛り上がっていいはずなんだけど、わりと平坦に進んでいってしまうのが勿体なくもある。バトルシーンはかっこいいと思うのに、なんでだろう。デアデビルは音波によって視界が開ける「レーザーセンス」なるものを持ってるわけだけど、過度な音がじつは弱点にもなるという、最強でないあたりの人間味みたいなのはあるものの、映画としてはちょっとこれがテンポや何かをわるくしてるのかなー。あと昨今のMCUの出来に慣れてしまってるからかもしれないけど、ドラマ部分の薄さも感じてしまう。ただ前述したように登場人物たちのキャラは非常に立ってるしバトルも要所要所かっこよかったりするし、あと行き着く先なんかもいい意味でアメコミヒーローの王道を行ってて、好きな人からしたら許せる内容なんじゃないかなと。てかこの頃のヒーロー映画はなんというか映像技術とか製作費とか諸々、追いついてない感がある。今これを再度作ったらもっともっと大興奮の出来になる気がする、てなわけでNETFLIXでのドラマ版のほうを見てみるわー。おしまい。
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