半兵衛

狂った野獣の半兵衛のレビュー・感想・評価

狂った野獣(1976年製作の映画)
4.5
辛いとき、前を向きたいときに見ている一本。この映画で一番狂暴で強いのに、生き方が不器用すぎて失敗する渡瀬恒彦のそれでも生に執着するエネルギーは勇気をもらえる。そしてそれをサポートするピラニア軍団の素晴らしさ。川谷拓三の『南国土佐を後にして』、小市民を体現する野口貴史や志賀勝、客の期待に応える死に様を披露する室田日出男…。

70年代という映画が衰微しつつある、その中で作り手がもがいていた時代が産み出した異端児のような傑作。
半兵衛

半兵衛