すずき

未来惑星ザルドスのすずきのレビュー・感想・評価

未来惑星ザルドス(1974年製作の映画)
2.5
西暦2293年。
そこでは、獣人と呼ばれる文明を持たない人類が多く生きていた。
空飛ぶ巨大人面岩ザルドスは、一部の獣人に銃を与え、他の獣人を殺すよう命令していた。
主人公の獣人ゼッドは、ザルドスの中に忍び込み、中にいた男を殺す事に成功する。
その後、ザルドスはある場所に着陸する。
そこは不死の人類が住む文明社会・ボルテックスだった…

半裸赤フンドシのショーン・コネリーが奮闘する映画。
冒頭でも言われている通り、風刺の効いたSFなんだけど、イマイチ伝わらない。言わんとする事は分かるけどね。

なんか「さして面白くない部分」の描写がしつこかった印象。
前半、ボルテックスの2人の女性科学者が捕えたゼッドの記憶を見て彼の処遇をどうするか議論するシーン、ストーリーが進まないのに尺は長め。
そしてその後、ボルテックスの皆んなでゼッドの記憶を見て彼の処遇をどうするか、また議論する。おんなじよーなシーン二回もやる必要ある?

ラスボス戦は、「燃えドラ」のような鏡の間が舞台。
戦いといっても、アクションは殆ど無く、精神的な戦いを描いた抽象的なもの。
うーん、退屈!(笑
クライマックスに抽象的映像で尺を取る、というのは「2001年宇宙の旅」のスターゲートのシーンみたい。私はそっちは好きだけど。

主人公ゼッドも何を考えているのか、その目的は前半全く説明されず、感情移入出来ない。
後半に明かされてからは、ストーリーもようやく進み始めて面白くなってくる。

ボルテックス人の瞑想、彼らが輪になって手をかざし、指をプラプラする…という瞑想のやり方はギャグ?いきなりそんな事されても反応に困るぞ。
瞑想といえば、「ファンタスティック・プラネット」だけど、そちらも知性ある強者vs野蛮人の弱者の構図だったな。

荒野を飛ぶ人面岩ザルドスのビジュアルのイメージは好き。
それが目的で見たようなものだ。
杉浦茂の漫画にも描かれてたしね。