ゆう

トゥルーマン・ショーのゆうのレビュー・感想・評価

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
2.0
映画はいろいろな楽しみ方があって面白いですが、私は、登場人物が何に苦悩して、
どういった決断を下すのか、その心情の変化を固唾を飲んで見守ることに楽しさを覚えます。

冒頭、主人公のトゥルーマンの日常の朝から物語は始まります。
お向かいの家族とお隣のおじいさんに怖いくらい100点満点の笑顔で挨拶を交わし、
いつものお店でいつもの新聞を買う。
回転ドアでは親切に他の人を優先して通し、怖いくらいの親切さを画面を見ているこちら側に見せつける。

トゥルーマン以外のものは偽物であったとしても、彼は本物だと、エドハリスプロデューサーは言いますが、
トゥルーマンのキャラクターに人間味を感じることができず、作り物感が気持ち悪く感じました。

お決まりの台詞のような挨拶を交わし、自分が住む世界の異変を感じると、
車を暴走させ、奥さんに刃物を向ける豹変ぶり。

彼は何を苦悩し、どういった決断を下したのでしょうか。
終盤、彼はある行動を起こし、全世界が固唾を飲んで見守ります。

彼をずっと見守りつづけてきた視聴者は、彼の自由意思からとった行動が
どういった結末に落ち着くのか興味があると思いますが、
トゥルーマンという個人にそこまで親しみを感じない私にとっては、
彼の行動を映した約2時間は楽しさを覚えませんでした。
ゆう

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