スガシュウヘイ

トゥルーマン・ショーのスガシュウヘイのネタバレレビュー・内容・結末

トゥルーマン・ショー(1998年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

ここは、人気テレビ番組「トゥルーマン・ショー」の撮影現場。「トゥルーマン・ショー」とは主人公トゥルーマンのリアルな生活を0歳の誕生時から、ずーっと24時間配信し続けるという、斬新なテレビ番組なのだ。
そのドーム型のセットの中には、町ひとつ、海や空や太陽まで、作られている。そこでは小国に匹敵する数のエキストラが暮らしている。

セリフしか話さない住民と暮らす主人公トゥルーマン。本人は、周りが単なるセリフを喋ってるだけ、なんてことには全く気付かないまま時間が過ぎていきます。

でもある日、シナリオにはない女性に恋をしてしまうんですね。その辺から徐々にこの世界の異変に気付きはじめます。女性もトゥルーマンのことを愛してしまい、「この世界は作り物!これはすべてテレビ番組なの!」と叫んでしまいます。戸惑うトゥルーマン。

また、トゥルーマン・ショーの製作陣も、ちょいちょい「え?」というミスをしてしまい、いよいよ、トゥルーマンは猜疑心の塊に。

しかしそれでも、自分の暮らしている世界はセットではない、周りの住人はエキストラではない、と信じたいトゥルーマン。いろんなことを試し始める。突然、ビルに突入し、エレベーターに乗り込もうとしたり、奥さんの勤務先の病院に乗り込んだり。

脱出を試みるも、突然車が渋滞を作ったり、原発が爆発したり、とありえない状況に追い込まれ、脱出できない。また、幼いころに植え付けられた水恐怖症のため、船には乗れない。

奥さんと真剣な話をしている最中に、奥さんが突然コーヒーの宣伝を始めたときは、ゾッとした。
「お前は一体誰と話してるんだ?誰が見てるんだ?」
詰め寄るトゥルーマン。


最後、決死の覚悟で船出したトゥルーマンの船が、絵に描いた空に突き刺さるシーンは、トゥルーマンの、なんともいえない、驚き、悲しみ、悔しさ、戸惑いがこみ上げてきて、胸が熱くなります。


製作:1998(米)
監督:ピーター・ウィアー
出演:ジム・キャリー