子供んときにテレビで観たときはなんかトラウマになりそうなぐらい怖かった記憶がある。殺人を犯して死刑になるのに飄々としてるあたりの不気味さね?さて、改めて観ると…
アンリは銀行員で30年もの間、真面目に働き続けていた。しかし、不況のあおりをモロに受けて失職する。つまりクビになる。しかし、妻と子を養わなければならない彼は連続殺人で生計を立てる…
まあ、普通に怖いわな?だけどももちろん残虐なシーンは無く、むしろコミカルにピンチを笑いにしながら口八丁で殺して行く。まあ、口は上手い。この映画についてよく語られるラストの反戦への皮肉たっぷりの口上も、強いメッセージとも取れるが、逆ギレの最後っ屁のようにも思える。時代に翻弄され人生を大幅に狂わされる人はたくさん居るしな?
この映画の中で主人公アンリが狙う、ガハガハ笑うおばさんが居るのだけど、このおばさんが、すごい良い、ちょっと好きになったわ。このおばさんの生命力と言うか、いつアンリの餌食になるかも知れないおばさんだが、なんだろ?豪快さ?ボートでのやり取りのシーンなんか実に愛すべきおばさん。一緒に暮らしたら普通に楽しそうなんだよな?妻と子のこと、殺人をしなければならないようなことが無ければ出会ってはいないんだろう。と、なんだか複雑だけど…
俺もピジョンって呼ばれたいわ。