ひええ

チャップリンの殺人狂時代のひええのネタバレレビュー・内容・結末

チャップリンの殺人狂時代(1947年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

「一人の殺害は殺人者となり、百万人の殺害は英雄となる」
大量虐殺の武器を売って金を得ることがビジネスと呼べるのならば、人を殺して金を得るという彼の行為も本質は何も違わない、ビジネスなのだ。
出獄間もないところを助けた若い女性が、軍需会社の偉いさんに拾われて幸せそうにしているだなんて、たまらない気持ちになっただろう。しかも彼女は相変わらず、理知的で素敵なのだから...
彼女を静かに見送り、高級レストランで自首するその物腰は、優雅ですらある。それも当然だ、彼は殺人者ではなく礼儀の正しいビジネスパーソンなのだから。
あれっ、そういえばあの仔猫はどこいったんだ...?

原案はオーソン・ウェルズ。本作の出演オファーを断ったチャップリンだが、原案が気に入り、結局は自ら買い取ってこの映画を作り上げたそう。
もしもオーソン・ウェルズが撮っていたなら、また全然違ったサスペンスになっていただろうなあ。
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