このレビューはネタバレを含みます
犬が撮ってるのかと思うくらい犬目線。
変なナレーションやBGMが一切無いところに誠実さを感じる。
あからさまに出されるメッセージといえば、古代ギリシャの哲学者ディオゲネスの名言くらいだろうか。
ディオゲネスは犬儒派の思想を持ち、「徳」が人生の目的であり、欲望から解放されて自足すること、動じない心を持つことが重要だと考えた。
実際に彼は樽を住処として犬のような生活を送っていたらしい。
果たしてこんなに野良犬を放ったらかして良いのか?病気が蔓延することはないのか?移民と貧困の問題はどうなるのか?...と、気になることはたくさん頭に浮かぶ。
しかし、それにしても、イスタンブールの犬たちはたくましく、なにより機嫌が良さそうだった。
こんなに短時間でこんなにたくさん犬の尻を見たのは初めて...