デビュー作からめちゃくちゃコーエン兄弟節。
『ファーゴ』や『バーバー』のように、
そんなつもりじゃなかったのに
転げ落ちるように状況が悪化してゆく。
皆が皆、現況を誤解したまま…。
どういう意味なのかとかは
私には読み解くことは出来ないけど…
もうね、センスが爆発してることはわかる。
ラストでとある人物が撃たれて仰向けに倒れる。
彼の視線の先には洗面台のウラ。
むき出しの排水管が結露し、
いまにも水滴が滴り落ちそう。
そして落ちる瞬間!
この映画は終わる。
きっと最後の一葉が落ちたらこの命も…
みたいなことだとは思う。
だけどそれとは対照的なほど無機質で。
なんとも冷たい死のカウントダウン。
とてもポエジーとは言えない。
もうこれを観てしまったら
これ以上のラストなんて想像も出来ない。
めちゃくちゃシビれました。凄い。