シガーandシュガー

事件記者のシガーandシュガーのネタバレレビュー・内容・結末

事件記者(1959年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

警視庁桜田記者クラブに派遣されている東京日報、中央日日にそれぞれ新人が配属されてくるところがオープニング。どちらもとぼけているが片方が若き山田吾一で、山田吾一にも若い時があったんだなあと初っ端から楽しい。
どうも東京日報がメインらしく、永井智雄、滝田裕介、原保美、大森義夫など見たことのある面々が多い。一人で動いているような新日本新聞の内田良平はバタ臭いイケメンで目立つ。今後に活躍がありそう。

一見、ヤクザの抗争と思われた事件が実は別の原因だったと東京日報がすっぱ抜く。特にびっくりするようなネタではなく、今回は事件そのものよりも、記者クラブの様子を紹介する感じ? 悪党の宍戸錠と野呂圭介がもったいない使い方。
東京日報が事件の真相が別にあると気づくのは偶然ではあるものの、記者たるものあちこちに顔を出して耳をそばだてて記憶しておくものなんだな、と、記者のありようを浮き上がらせる形にもなっている(人物紹介にもなっている)。記者はなかなか体力気力がいるしカンも働かないとならないし、スクープをとっても恨みっこなしの自制心と交友術も面白い。もう少し四大新聞の記者をゆっくり紹介してもらいたかったけれど、それはおいおいなのかしら。

クラブの部屋を横断する映像がなかなか味がある。