カトキチ

イヤー・オブ・ザ・ドラゴンのカトキチのレビュー・感想・評価

5.0
SFじゃない『ブレードランナー』というくらい無国籍感が溢れ、情報量が多い映像で観る者を圧倒するが、それをしっかり長回しで捉え、さらにカメラワークは緩やか。『天国の門』以降、撮りたくても撮れなかったフラストレーションが爆発したのか、そのエネルギーが全カットに溢れている。

『スカーフェイス』のトニー・モンタナを執拗に追う刑事がいたら?みたいな内容だが、良作ともオリバー・ストーンが脚本を担当しているのが興味深い。

ノワールとしても『チャイナタウン』や『チャイニーズブッキーを殺した男』、『L.A.コンフィデンシャル』に並ぶ傑作。唐突な激しいバイオレンスに脂の乗ったミッキー・ロークの演技など、すべてにおいて文句なしのオールタイムベストである。
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