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エクソシスト3のペインのレビュー・感想・評価

エクソシスト3(1990年製作の映画)
5.0
黒沢清『CURE キュア』にも多大な影響を与えた、知る人ぞ知る"パート3界のキング"的名作(※人によってはけっこう迷作扱い?🤔)である『エクソシスト3』。

なんとこの度NETFLIXから流れ、U-NEXTで配信を開始した。

1作目のウィリアム・フリードキンに代わり、本作でメガホンを取ったのはなんと原作者であるウィリアム・ピーター・ブラッティご本人。前作のPART2の出来映えにご立腹だったブラッティの執念のようなものが全編画面に刻み込まれており、ある種これぞ"真のエクソシストPART1"とも言える。

某シーンは明らかに『ヘレディタリー/継承』だし、『羊たちの沈黙』『CURE キュア』『殺人の追憶』『ゾディアック』等の後続のサイコサスペンスは、ある種本作の派生に過ぎないとも言える。

1作目の『エクソシスト』が、パニックホラー的な驚きと興奮に満ちたサービス精神満載な痛快作とすれば、本作パート3は超ぶっきらぼうだが物事の真理を鋭く突く頑固ジジイみたいな映画である。そう簡単には"消費させない"、"わからせない"という屈強さがこの作品にはある。なのできっと私もこれから何度も見返し噛み砕いていく作品かもしれない。

主人公のキンダーマン警部を演じるジョージ・C・スコットは、我らがリチャード・フライシャー監督のこれまた名作『ラスト・ラン/殺しの一匹狼』の主演俳優。だいぶ爺さんになっていてびっくりするが、ジジイの味と魅力が炸裂!!
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