みほみほ

ナイロビの蜂のみほみほのレビュー・感想・評価

ナイロビの蜂(2005年製作の映画)
4.0
🐝2023年129本目🐝(字幕)

命に値段はないと思いたいが、突きつけられる現実を見ると認めざるを得ないのが悔しくて苦しい。前半は妻への疑念ばかりで、苦しそうな夫の姿を見ているのが切なかったけど、終盤にかけてサスペンス要素がこってりしてきて闇を感じ、見応えがあった。

本作はフィクションだけど、こういう実情は少なからず存在するし、現実の方がもっと複雑で、慣習化してる悪い部分も多くあると思うので、どことなくノンフィクションを観ているような感覚に襲われ恐ろしかった。フィクションといいつつも限りなくグレーというか、まだまだ未発展な国で様々な人間やグループがいてもおかしくないなと思ってしまうから得体の知れないスリルがある。

企業や団体の悪、現地の末端グループの悪、どちらも種類が違うけど、こんな形で結びついてしまうのは人間の悪意がもたらした結果だと思うとすごく複雑。あぁ…人間界の闇だなという感じ。

レイフ・ファインズが見たくて鑑賞し始めたけど、悪役や変人な役柄ばかり観ていたので新鮮な気持ちで演技に没頭する事ができた。なんとなくラブストーリーに近いものがあるのかと思っていたけど、サスペンスの中に妻への揺るぎない愛があり儚かった。(出会いと展開は唐突過ぎるけど…)

レイフ・ファインズの声を聞くと、どうしてもアバダ・ケダブラがチラついてしまう…🧙‍♂️
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