ロビン

殺人の追憶のロビンのレビュー・感想・評価

殺人の追憶(2003年製作の映画)
3.7
所々にポン・ジュノ監督らしい“笑い”が散りばめられいてニヤリとさせられるけど、それでも実際にあった陰惨な未解決事件である華城連続殺人事件(2019年に犯人が判明したそうだけど)をベースにしているだけあって、ヘヴィなストーリーで何とも言えない心地の悪さが、観終わった後まで残る。。。

本作で一番主張したいのは韓国警察の捜査の杜撰さとかではなく(韓国映画じゃ毎度のことだし〜笑)、人が周囲に与える印象と実態との乖離なんじゃないかなと。
パクが「変態ってのは外見は普通なんです」と言ったり、ラストで「よくある顔、普通の顔」と少女に言わせることでそう感じる。
観終わった後に2019年に判明した本作のベースとなった事件の真犯人の顔写真見たけれど、本当にどこにでもいるようなごく普通の大きな特徴もなく印象にも残らないような顔で怖くなる。。
しかもこの映画を真犯人は観てたのかなと思うと、これまた怖くなる。。

あと本当に凄かったのはパクでもソウルからやってきた刑事でもなく、ラジオから流れる曲に気付いたあの女性警察官でしょ!
劇中でもっと称賛されるべきだと思った。


【ネタバレ】
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何かと被疑者に対して執拗なまでに蹴りを入れていた暴力的な刑事ヨングは、報いを受けたかの様にその足を破傷風によって切断する事になる描写がちょっと皮肉的で好き。
ロビン

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