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地下鉄のザジのmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

地下鉄のザジ(1960年製作の映画)
3.5
「死刑台のエレベーター」「恋人たち」に続くルイ・マル監督の3作目。
原作はレイモン・クノーの同名ベスト・セラー小説。
パリの地下鉄に乗ることを楽しみにしていた少女の36時間(夕方から翌々日の朝まで)の体験を描いたスラップスティック・コメディ。
原題:(仏)Zazie dans le métro(1960)

10歳の少女ザジ(カトリーヌ・ドモンジョ)はママ(オデット・ピケ)とパリにやって来るが、ママはザジを弟のガブリエル叔父さん(フィリップ・ノワレ)に預けて、さっさと恋人と消える。。
地下鉄に乗ることを楽しみにしていたザジは、翌朝、叔父さんの住む借家を抜け出してパリの街へ繰り出すが、地下鉄はストで運休していて、がっかり。
泣いていたところ得体の知れない男に声をかけられ…、
叔父さんとエッフェル塔に登って…、
…して、大人の世界に触れ、翌朝また戻っていく。

~他の登場人物~
・叔父さんの奥さん、若くて美しいアルベルティーヌ叔母さん(カルラ・マルリエ)
・得体の知れない男、トルースカイヨン警官、悪の支配者アラシッド(ヴィットリオ・カプリオーリ):ザジとノミの市に行ったり、レストランに入ったり、叔母さんに色目を使ったり、酒場を襲撃したり…。
・ムーアック未亡人(イヴォンヌ・クレシュ):初めは叔父さんを、次に警官を追いかける。
・酒場を経営する家主チュランド(ユベール・デシャン)
・叔父さんの友だちで気のいいタクシー運転手、シャルル(アントワーヌ・ロブロ)
・酒場の女店員、マド(アニー・フラテリーニ):タクシー運転手に求婚される。
・靴屋?グレド(ジャック・デュフィロムアック)
・バス運転手、フェドール(ニコラ・バタイユ)
・4人のドイツ娘:叔父さんをスターと間違えて、追いかける。

「ケツくらえ」mon cul

「変態」

ルイ・マル監督の遊び心が満載。
子憎たらしいがオシャマでかわいいザジは、自分の父母について男に何と説明するのか?
男のベッドから戻ったママから質問されたザジが最後に何と答えるのか?
この少女の家庭環境を見逃さないようにして、笑い(ブラック)の裏に何があるかをじっくり考えてみましょう。
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