ガブXスカイウォーカー

ダークシティのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ダークシティ(1998年製作の映画)
3.8
《あらすじ》
永遠の夜の都市ダークシティ。ある日突然記憶を失い、身に覚えのない連続殺人事件の犯人にされたジョン・マードック(ルーファス・シーウェル)は不気味な黒いコートの一団に追われ、全住民が眠りについた間に変化する都市の姿を目撃する。そしてジョンは超能力を宿していた。
やがてジョンはシュレーバー博士(ドナルド・サザーランド)、妻エマ(ジェニファー・コネリー)、バムステッド警部(ウィリアム・ハート)の協力を得て、驚愕の真実を知る。
黒いコートの一団こそダークシティの創造者ストレンジャーであり、人間たちを拉致し、日々新たな記憶を刷り込み、街を再構築して、その心を観察していたのだ。人間には個々の性格がある。とくに魂はストレンジャーにはない物だ。だから彼らは魂が欲しい。そのためにも記憶の作用を調べている。彼らの記憶は1つで、1つの心を共有している。彼らは種族全体がいまや滅亡に瀕している。それを救えるのは人間なのだ。
だが、なぜか今回はジョンは記憶の刷り込みを受け付けず、街を再構築する力、チューンが備わっていた。
シュレーバー博士のおかげで覚醒したジョンはストレンジャーの首領ミスター・ブック(イアン・リチャードソン)と対決し、死闘の末に打ち破る。ジョンの超能力で海と太陽は戻り、新たな都市の創造が開始された。


『マトリックス』シリーズと『ブレードランナー』の影響が多分にあるSF推理アクション映画である。謎、謎、謎で始まり、最後まで凝った映像のオンパレード。特にクライマックスのバトルは圧巻だ。
ストレンジャーの人間を観察する目的がわかりづらかったり、なぜジョンは記憶の刷り込みが行われず超能力を得たのかなどなど疑問も残るが、けっこう面白い。100分と短いのもいい。隠れた佳作である。

笑ってしまうのは大勢のストレンジャーたちが流れ作業で、人間たちの記憶を作るため、その小道具を揃えているところ。人類を支配し、実験するにも裏方たちの涙ぐましい努力が必要なんだね。