糸侖

ドイツ零年の糸侖のレビュー・感想・評価

ドイツ零年(1948年製作の映画)
4.0
戦後のイタリアの様子をありのまま見た気がする。

家族のために働く以外の選択肢のない子供。足元を見られても、搾取されていてもそこに抗うことのできない子供。まだたったの12歳なのに。純真で、ただただ家族のため。
元教師に唆され、悪意なんかきっとこれっぽっちもないまま超えてはいけない一線を越える。無責任な教師に責められ、なぜ彼が苦しまなければならないのか。

映画のパッケージの画像があのシーンで辛くなる。誰も幸せにはなれない。でもこれが戦後のリアルなんだろうな。幼い、純真な子供がいつでも苦しむことになる。悲しい。
見終わった後の言葉にできない重い気持ち。
糸侖

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