shibamike

野良猫ロック セックス・ハンターのshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

3.0

このレビューはネタバレを含みます

日本において、ロックミュージックが悪達の音楽だった頃のお話。あに、見てんだよぉ、おぅこらぁぁ(巻き舌)!あぁん!(あえぎ声に非ず)

とっぽいスケ達がダッせえリーマンに痴漢容疑をふっかけてツェーマンをちょっくら頂戴。おっさん「他の人を呼んでくれぇ!」とすっとんきょうな発言。おっさん、家でさだまさしでも聴いて泣いてな。野良猫に世間の常識なんて通用しねえ。あたいらにあるのは野性の掟「弱肉強食」のみだよ。文句あんのかい?あぁん!

ぼこぼこの根野菜みたようなスケ達の中に女神が一人。梶芽衣子様。美しすぎる。黒いハットのファッションが似合い過ぎる。あぁん!(あえぎ声)

スケ達はなじみのクラブ↓でたむろ。メンバーの1人が「あたし、もうアイツとヤッちまったかんよー。」と処女喪失を周りに吹聴。「嘘つくんじゃねえよ!」と周囲は何故か反発。「ホントだっつってんだろ!」剣呑な雰囲気。そして、何故か処女喪失者(自称)とチームのリーダー梶芽衣子様が闇夜の中、キャットファイトというか危険なナイフファイトをおっぱじめる。
自分は加齢とともに薄くなった頭髪に鞭打ち、えぐめのソリコミをQBハウスにてチリバツで決めてもらい劇場の座席に座りながら、スケ達の気合いの入ったナイフファイトに観入っていた。「スケさん、懲らしめてやりなさい。カクさん、どこ行ったんだ、おぅこら!あぁん!」と思いながら。

凶暴凶悪なスケ達がこの街を支配、かと思いきやさにあらず。さらなる凶暴凶悪な野郎のチームがいやがった!奴らのチーム名は「EAGLES」!ウェカムトゥザホッテルキャリフォウニャ~♪
ズコー。
だっさ、家帰って「防人の詩」聴こ。
海は死にますか?山は死にますか?風はどうですか?空もそうですか?柴犬はどうですか?三毛猫はどうですか?…うるせえ!

この凶悪な不良グループ、イーグルスのリーダーであるボロン…ではなくバロン(藤竜也)。戦後の混乱期に鬼畜米兵に実の姉をテゴメにされた暗い過去を持ち、近頃街で目につくハーフ野郎が気に入らねえ!「これは戦争だ!」とプチ民族浄化を決意。合の子を見つけるとしらみつぶしにリンチ・暴力・嫌がらせ。今だとテレビや雑誌なんかでよく目にするハーフタレント達が標的になっているのかもしれない。オッケー(byローラ)🙂(古い?)

そんな中、深夜にドデカイ声で自作のオリジナルソングを絶唱しながら散歩する安岡力也(ハーフの設定。実際にハーフ?)がこの町でイーグルスに目をつけられ、ギッタンギッタンのメッタンメッタンにボコられる(力也って二枚目ポジションだったんだ!とプチ驚き)。

ボコボコにされる力也を観ながら、「はは、力也ざまあ(笑)」と自分がヘラヘラするのも束の間。何と女神 梶芽衣子様がこともあろうにこのホタテのロケンローにホの字になってしまいやがる!自分のえぐめのソリコミはツッパリの魔法が切れてしまい、ただのM字ハゲに。あぁん!(嘆き)

極悪非道なボロン…ではなくバロンであるが、何とEDというビックリ設定。梶芽衣子様とベッドインしても不能というていたらく。バロンのあそこをボロンしてもどうしようもないのである。ペレなんである。

ストーリーは終盤、ボロン…ではなくバロンの安直な思いつきでスケ達を金持ちの鬼畜アメリカ人達に金で売り飛ばすという凶行により一気に加速する。

ここからの細かい話は忘れてしまったが(おい)、結局最後が凄い!ボロン…ではなくバロンとホタテのロケンローが至近距離で銃をバンバン撃ち合う!ボロン…ではなくバロンが絶命し、ホタテが生き残る。そこへホタテが探していた実の妹が「お兄ちゃ~ん!」と涙を流しながら駆け寄ってくる。したら、まさかまさかまさか!ホタテが駆け寄る妹に銃で一撃を放ち、射殺してしまう!そして自分も絶命するホタテ。
アメリカンニューシネマっぽいのだろうか。
最後が結構驚いた。あぁん!

タイトルに「セックスハンター」とあるが、そういう要素はあまりないように思った。ってかそもそも「セックスハンター」って何?"セックス"というエロワードでおっさんホイホイしようとしたのではないであろうか。自分はまんまと劇場に足を運んじまった。あぁん!
映画が世間の不良少年・不良少女の教科書(世間の不良少年・不良少女より悪く・よりカッコ良く)とならなくては映画の人気が出ないと思う。そういう意味でも演者達はツッパリ度数高めに振る舞う必要があって、そういうイナタイ感じも良いよね。

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梶芽衣子様トークショー

指定席満席の中、池袋は新文芸坐にて女神のトークショー。
この日のために握手券付きCDシングルを100万円分事前に購入しており、準備は万端。…あ、それは乃木坂46だ!間違えた。

女神がステージに登場し(後光が差していた)、トークショー開始後、おもむろに通路をヨタヨタステージに向かって歩くおっさんが一人。「遅刻したのかな?」と見ていると、いきなり最前列の空いた床スペースに新聞紙を広げ、事も無げにどっかと腰を下ろすオッサン(全席指定席の日)。ポカンとする自分。そして、地べたのおっさんが目に入っているであろうが、微動だにせずトークショーを続ける女神。このままオッサンの独裁政治で進行するかに思われたが、おっさんは数分後スタッフの方に丁寧に連行されていった。おっさん、R.I.P.

女神出演の映画を観たのは自分は本作が初めてであった。勝手なイメージで「伝説の女優」みたいに思っていたが、そんな過去の女優という訳でもないみたいで、最近だとテレビドラマの「相棒シリーズ」なんかにも出ていたらしい。このトークショーの前にTBSラジオ ライムスター宇多丸の番組に女神がゲスト出演すると知り、自分は番組をradikoで聴いてみたが、自分のイメージと全く違ってめちゃくちゃ喋る人で驚いた。勝手なイメージで寡黙・ミステリアスな美女で話し方も中森明菜チックな感じと思っていたが、そういう感じでは全くなかった。結構、チャキチャキ系。自分の中で、ギリシャ神話の女神から下町の女神へシフトチェンジ。トークショー当日もお一人でステージに上がり、明石家さんまばりのマシンガントーク。映画に対する想いや最近の邦画に対する考えなどを熱い想いとユーモアたっぷりにお話されていた。

「映画は万人に受けてナンボ」
あくまでも映画は大衆の娯楽であるべきだ、との考えをお持ちのようで登場人物の動機がはっきりとしないものやシュールなものはあまり好みではないらしい。

持ち込みの映画ばかりの最近の邦画事情を寂しく思っているらしく、映画館が作る映画の復活を希望しているらしい。ここら辺の事情が自分にはちんぷんかんぷんであった。"5社協定"とかも知らなかったが、昔は映画会社が日本中に直営の映画館を所有していて、毎週2本封切りという量産体制だったとか。自社体制の方が演者やスタッフを教育するのには適していたらしく、まさしく会社が新人を育てていたらしい。

最近と昔の映画の撮影の大きな違いとして「撮影ボリューム」があるらしい。昔は大体一本の映画を撮影するのにフィルムの長さで言うと「1万~1万5千フィート」くらいであったのが、最近だと「20万~30万フィート」とのことで体力が凄くいるらしく大変らしい。昔に比べ、しっかり映画を作っているんじゃ?と思う反面、演者には何の必要があるのか分からない待ち時間や撮影シーンなんかも沢山あるらしく精神的にも消耗するとのこと。

渡哲也と同期だったとか、深作監督や増村監督との思い出話なんかも聞き応えがあり、あっという間のトークショーであった。

スクリーン上の絶世の美女は、数十年経っても気丈で凛とされていて、清々しい方であった。あぁん!
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