shibamike

かものshibamikeのネタバレレビュー・内容・結末

かも(1965年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

曲名:100%…MIKEかもね!
歌手:三毛がき隊


かもねかもね♪羽賀かもね♪
辰兄ぃなっちゃうかもね♪
かもねかもね♪羽賀かもね♪
辰兄ぃなっちゃうかもね♪
Baby, Burn! Burn! Burn! 今夜 決めなきゃ
Baby, Burn! Burn! Burn! ただの悪者

…略…

魔子の赤いスカートが♪
ドキリと まぶしくて ♪
あわてながら 微笑んで サングラスをかけた♪
Baby, Stop! Stop! Stop! あせるぜ ほんと
Baby, Stop! Stop! Stop! 事件さ これは
危なーいー ラブ・モーション!!

(案外、普通で反省です…)
🦆🦆🦆🦆🦆🦆🦆🦆🦆🦆🦆🦆


カモがネギ背負ょって銀座で生きていく。
カモられてカモられて、泣いても泣いてもカモられてカモられて。

何とも切なく悲しいガーエーであった。
辰兄ぃは本作でも羽賀研二。
辰兄ぃは銀座のホステスクラブ?のマネージャーなのだけれど、店のホステスにツバつけて他店へ売り飛ばして(引き抜いて)大金をガメるセコい女衒みたいな感じ。
でも、またモテまくるんであるこれが。本当によくモテる。

今回、辰兄ぃの餌食となるのは久しぶりの登場となる緑魔子先生。
本作でも魔子先生、徹底的にボロッくそのミソッかすになるまで女性性を毟られ絞られ奪われる。
レイプされるわ、稼いだ大金奪われるわ、望まぬ妊娠するわ、レイプのせいで梅毒にかかるわ、中絶手術するわ、中絶手術失敗で卵巣摘出するわ、女性性を失うわ、と観ている我々も気の毒に思うしかなかった。

魔子先生以外の登場女性では、常連の大原麗子先生。今回はホステス嬢として、とある一人の冴えない男からお金を巻き上げる役。
冴えない男は勤め先のお金に手をつけてまで、大原先生に入れ上げるという自分の大好きな展開(会社のお金を横領してキャバ嬢に貢ぐという事件が、柴三毛は死ぬほど好きなのであった…南無三っ!)。
で、結局冴えない男は首が回らなくなるのだけど、凄いのが大原先生、この冴えない男が可哀想になって1発ヤラせてあげるんである!!!
キムタク「…ちょ待てよっ!!」
と自分の中の全木村拓哉が渾身の突っ込みをしたのも已む無しであった。
柴三毛「え〜ヤラせてあげるんかよ〜。つまんなー」
と自分がガッカリしていたら、さらにビックリ展開。冴えない男は愛情からではなく、同情のお情けで1発ヤラせてもらったことを知り、怒りが限度を超えてしまったらしく大原先生のお腹にグサリと刃物を突き刺すのであった!

関東非モテ組合本部長「これはイケない。1発ヤラせてもらっているのに、女性に危害を加えるとは…非モテの風上にも置けない情けない男。除名処分が妥当ですかな、だうでせう?皆さん。」
関東非モテ組合組合員一同「異議なし。」

と自分の中の全非モテ魂も大きな失望の念を禁じ得ないのであった…南無三っ!

あと、終盤に大原先生がこの刃傷沙汰のせいでマスコミに注目され、東京でホステスができなくなってしまって九州に引っ越すことになるのだけど、いざ新幹線で東京を離れるシーンが寂しげで、死ぬほど東京に憧れて上京してきた自分としても「やっぱり東京が良いよね、良いことは全然起こらないけれど」となんとなくしみじみした。

観ていて思ったのは魔子先生の存在感であった。かなり惹きつけられるのでやっぱり凄い女優なのでせう。自分のチンポコが勃つのは大原先生の方だと思うけど、魔子先生は何というか観ていて気持ちが勃つという感じである(?)。

最初に観た「ひも」でも魔子先生の演じたヒロインはどんだけ酷い目に遭っても終始辰兄ぃを想っていたやうな気がしたし、本作でも多少その感じは見え隠れ(公衆電話で救急車を呼びかけた)していて、女心の一途さや複雑さを思う。


これにてとりあえず辰兄ぃの二文字特集は完了となり、毎度のことながら映画の特集って終わると寂しい。


柴三毛 初秋の一句
「肌寒い そんな季節に なりました」
(季語:肌寒い→カーディガン→ユニクロ→国民服→共産主義→赤→熱い→暑い→夏)
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