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ロッカーズのshibamikeのレビュー・感想・評価

ロッカーズ(1978年製作の映画)
4.0
陣内「俺はっ!オ・ン・ボ・ロッッッ!」
みんな「キャデラック!!!」

のTH eROCKERSではなかった。
けど、カッコ良かった🎸🥁

先日、Trojanレコードのガーエーを見てからさういう方面に興味を持つやうになり、たまたま本作がゲボクで上映していると知り、一般料金「1900円」にウルトラ尻込みしつつも(高ぇえっ!自分の1週間の昼食代相当だよっ!)、ガンジャで気分を高揚させ、えいやっ!の精神で切符をオンライン購入し、仕事終わりに一路ゲボクへ。
とても久しぶりにモキタに来たけど、駅前の雰囲気や景観が変わっていて面食らう。そして若者が異常に多い気がする。

モキタに新しくできたらしいエキマエ映画館みたいな劇場に初めて行ったけれど、今風の小洒落た劇場で自分のやうな野暮天には尻がムズ痒い感じ。と思ったら自分の尻にはぎょう虫が寄生しているだけだった🐛


映画のストーリー自体はB級ガーエーな感じで(しかし、人類愛という壮大な超S級テーマが通底。肌の色の違うブラザー達、助け合おうぜ!)、街のロッカーズ?ラスタマン?達が悪いマフィアに仕返しするという微笑ましい感じなのだけど、とにかく音楽が熱い!暑い!厚い!
本当に音がぶ厚い。
劇場のシートに身体を縛り付けられたかのごとく大音量の洪水に溺れた。🤿ブクブク○o。.
劇場という閉鎖空間で、逃げ場なくバカでかい音で音楽を聴くのって良いものですね。

自分の無知・誤解を恐れながら言うと、レゲエの成り立ちはアメリカのR&Bとかからスタートしているということだと思うのだけど、だからこそレゲエがレゲエとして登場する前のジャマイカの音楽って聴き易い部分があるんじゃないかと思っている(この文の意味が伝わった貴方、疲れています!)。R&Bとかポップスのフレーバーがあるというか。
しかし、この作品でかかっているのは恐らくガチのレゲエとロッカーズの音楽だったのだと思うけど、とりあえず思ったのが
「ディ…ディープだ…」
ということであった。ポップス要素がふんだんにある訳じゃなく、轟くやうな重いベース、カミソリみたいな鋭いギター、きめ細やかで複雑さうなドラム、苦しむ民衆の気持ちを代弁するやうな歌詞を歌うボーカル。

自分が特に気に入ったシーンは、クラブでディスコ?ミュージック流してたのを、主人公たちがジャックしてロッカーズの音楽に変えちゃうところがカッコ良くて目がキラキラした。

「さらば青春の光」でモッズカルチャーにどっぷり浸かった人が多数いたやうに、本作見てレゲエカルチャー(ファッション、スタイル、クラブ、思想、ガンジャ)に影響受けた人が世界中に多くいるのでせう。
70年代のジャマイカは世界的にカルチャーの大注目を集めていたのに、レゲエミュージシャン達の露出機会が乏しく世界中がその正体を把握できずにいた。そんな中で本作のやうな作品が登場したことで一気にジャマイカについてのリアルな情報が展開され、多くの人がノックアウトされたとのことで、ジャマイカが日の目を見て良かったっすよね。
本作と同様に重要作品と言われる「ハーダー・ゼイ・カム」が俄然観たくなった。

作品中に頻出する言葉に「ジャー」というのがあって、ラスタファリズムの神様とのこと。一方、我々日本人にとって「ジャー」というとだうしても「炊飯ジャー」の1強になってしまうと思う。でも我々日本人にとってお米というのはほとんど神様みたいなものな訳で(日本人はどんだけ政治が腐敗しても立ち上がらないと思うけど、お米を取り上げられたら速攻で暴動を起こす人種と自分は日頃思っている)、辻褄が合うやうな気がします(?)。


陣内「視界ゼロ〜の女〜♪視界ゼロの〜マチ〜♪視界ゼロの〜野郎達〜♪Oh〜♪」


レゲ三毛 ロッカーズの一句
「ロッカーズ レゲエのそれは 意味が違う」
(季語:ロッカーズ→めんたいロック→博多→とんこつラーメン→美味しい→嬉しい→春)
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