トランスマスター

ホビット 思いがけない冒険のトランスマスターのレビュー・感想・評価

4.0
原作読了

J・R・R・トールキンの『指輪物語』より前の時代設定の『ホビットの冒険』の映画化
上下巻の文庫本なのに映画版では、長編スペクタクル三部作になって登場。

ホビット庄のフロドの父親ビルボ・バギンズの冒険の回顧録、オークの部族との戦争に勝利したドワーフの王族が、突然現れたドラゴンに故郷を襲われその土地を奪還するべく灰色の魔法使いガンダルフとドワーフの戦士達とボビットで、パーティを組織して旅に出るお話です。

◆良い点/注目ポイント
・前三部作よりCGが発達している為バトルシーンが、派手になっていて退屈する時間が削減されているところが今作の醍醐味。ピタゴラ装置のようなギリギリの攻防も観ていて楽しめます。
・今回の三部作も長編なので少し視聴を躊躇していましたが、トロールやゴブリンやオークなど普段RPGでは雑魚キャラで地味な役回りのヴィランズもそれなりの脅威となっていてドワーフとホビットと老人というパーティとのパワーバランスが、取れています。これがパーティの中に騎馬のエルフや人間の戦士が居ると調和が乱れます。
・ドラゴンや、巨人やロック鳥などレアな幻想世界の住人達も冒頭から登場してニュージーランドの大自然と共にトールキンの世界を存分に表現できています。
・ガンダルフは杖で岩を砕くのが趣味だと思われます。
・アメリカの海外ドラマや映画でよく登場するモナーク蝶は今回も重要な役割があります。

◆改善点
・CGの表現が豊かになり動きやカメラワークが、現実ではあり得ない角度からの撮影などパワーアップした点は評価できますが、トロールやゴブリンの顔がデフォルメされてまるでピクサーのアニメキャラになってしまった点はマイナスポイントです。

◆総括
・エルフの芸術的な装飾品や武器は毎回ウットリさせられます。今回ガンダルフが、沢山活動するところも観ていてストレスを感じないポイントです。
『指輪物語』三部作を観て今作を観ていない方は結構多いと思いますが、パトルシーンの比率も高くさらにただのチャンバラではなく足場がどんどん崩れるピタゴラバトルなのが退屈する前作とは違う改善されたポイントです。
昔『D &D』のテーブルトークRPGをプレイしたり表紙の左上にドラゴンのホログラムを冠した『ドラゴンランス戦記』『ドラゴンランス伝説』『ドラゴンランス英雄伝』(上記の作品は、ピーター・ジャクソン監督による映画化を熱望します。)を読んでいた方は是非
お正月に腰を据えて観てみてください!

-2019年3本目-