ベルベー

ペギー・スーの結婚のベルベーのネタバレレビュー・内容・結末

ペギー・スーの結婚(1986年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

離婚を経験して落ち込み気味な女性が、イケイケだった高校時代にタイムスリップ!?コッポラ、こんな可愛いファンタジー撮ってたのね。類似作品も多い小粒な映画だが、人生をポジティブに捉えるチャーミングな一本。日本でもこれの5年後に「未来の想い出」が公開されるが、本作に影響受けてそう。ザック・エフロンの「セブンティーン・アゲイン」もモロにだったりする。

しかしニコラス・ケイジの使い方が巧い笑。アクの強さを見事に活かして、「イケイケなジョックだったけど夢破れてなんか中途半端なポジションに収まった、モテるけどダメなオジサン」になり切ってる。甥っ子の良さを心得てらっしゃる。キャスリーン・ターナーもニコラス・ケイジも中年時代と高校時代を両方演じているのだが、流石に当時のケイジは中年を演じるには若すぎるため知識ゼロで観始めると冒頭混乱した。キャスリーン・ターナーは当時32歳くらい?絶妙にどっちにも見えない笑。あんまり見た目での表現へのこだわりは感じない。まあここまで捨ててると逆に潔いか。

しかし高校時代に戻ったキャスリーン・ターナー、半分夢感覚だからかわりとやりたい放題である。現代で浮気しやがったニコケイへの当てつけで浮気しまくり。でも高校時代のニコケイは彼女一筋なので…不憫。不憫な顔のニコケイがグッジョブ。結果、もう亡くなった祖父母と再会できて、子ども達への愛を思い出し、ニコケイともやり直そうと思い直す。ポジティブ。アホさ丸出しな元の時代に戻るための儀式といい、確信犯的な一本だが、こういうのもしっかり作れちゃうコッポラなのであった。キャスリーン・ターナー上手いけどオスカーノミネートされたんだ、この作風で!?とは思った笑。
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