名無し

バッド・テイストの名無しのレビュー・感想・評価

バッド・テイスト(1987年製作の映画)
5.0
『クソ喰らえ!!』
鑑賞後、こう言いたくなる

ニュージーランドのオタクが4年の歳月をかけて作ったと言われる魂の映像である

エイリアン侵略によりゴーストタウンと化した小さな町が舞台
人類を食料としているエイリアンと、その調査隊である人間たちの血で血を洗う闘いを描いたスプラッタームービー!!

脳味噌吹き飛んだり、吹き飛んだ脳味噌を再び自分の頭に詰め込んだり、ゲロ飲み合いしたり、チェーンソーで四肢切断したり、バズーカ砲の流れ弾で羊が爆死したり、宇宙人を拷問したり、家が宇宙まで飛んで行ったり、
…これでもか!形式でトンデモ映像が続く
まさにブラックジョークの洪水!!

人間主人公のデレクがやばい!
監督自ら演じてるのだが狂人を超えた狂人で宇宙人なんかより遥かにヤバすぎる
宇宙人の足裏を釘で打ち付ける拷問シーンで初登場し、崖から落とされ脳味噌をぶちまけて退場、その後飛び散った脳味噌を詰め込み復活!ラストはチェーンソー持って宇宙人を虐殺しまくるサイコキラーと化す!
殺した宇宙人の脳味噌を自分の頭に詰め込みだす…!!

そして凄いのが、そのデレクを崖から突き落とした宇宙人の役も監督が演じている!
一人二役で戦ってるのだが全く違和感無くて凄い!
映像のモンタージュ技法を熟知してる故かすんなり見れるよう構成されてるのである

これ高1の時DVDで見て本当とんでもないイノベーションを感じた
低予算でアイデアだけでここまでの悪趣味エンターテインメントが作れるなんて…

DVD特典の『グッドテイスト』という映像も激必見!
金がないから名作が作れないと嘆く邦画制作陣がみたら驚いて腰抜かすこと間違いなしのメイキング!
作中使われてる銃器類は全て鉄製の筒にダンボールで付け足して黒塗装しただけの100円もかかってないハリボテだった!
いや全然チープに見えない、めっちゃリアリティあるよ…!
人件費抑える為一人何役もこなす監督
かと思えばゲロを吐くシーンは手製の石膏の人物を作りチューブを取り付けゲロ吐きをリアルに見せたりしてる!
とてつもないこだわり

全編から漂う反逆精神が初見時すごく自分の中の闘志をかき立てられたのを覚えている
自分の中ではもはや出来のいい悪いなんか遥かに飛び越えた存在
この映画には夢がある
こんな素晴らしいクソったれムービーを作ってくれてありがとう!
感謝以外ありえない!
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