名無し

ロボコップの名無しのネタバレレビュー・内容・結末

ロボコップ(1987年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

転勤先ですぐに殉職してしまった警察官のマーフィが改造され新時代の救世主ロボコップとして生まれ変わるSFヒーロー映画!

久々に観たけどやっぱ過激なスプラッター場面とブラックジョークの洪水は衰えない!
血しぶきと肉片が飛び散る悪趣味な映像だがイタリア映画の腐臭漂うグロと違い、どこか作り物チックな造形がヴァーホーベン監督らしくて好き
薬品で身体がドロドロに溶けたりマーフィの腕が吹き飛ばされるのとか悪趣味だけど嫌な感じがしないのが良い
風刺もキレッキレで核戦争対戦玩具のCMとかセンスが異次元すぎて最高すぎる

犯罪者を裁く為に作られた正義のロボコップだが
彼を作ったオムニ社自体が金で汚れた営利団体というのが面白い
ちょっとアンブレイカブルを彷彿とさせるヒーロー論っぽい皮肉的な関係が深い
ロボコップのデザインは世界的に人気だが、あの装甲自体が人間性を奪った資本主義のメタファーになっていて、後半どんどん戦闘により装甲が剥がれていき素顔が剥き出しになりマーフィが人間性を取り戻すってのが本当よく出来ていて感動的…!

私が幼少期の頃はラスト
「腕がいいね名前は?」
「マーフィ」
…の劇終でスカッと爽やかだったが
今見ると実はまだ問題は解決してなく再びオムニ社の元で使わされるのを予見した皮肉的なラストにしか見えずヴァーホーベン監督っぽい捻くれ方が伝わってしまうのが笑える
娯楽としても風刺としても最高のSF映画なのは間違いなし!
名無し

名無し