ガブXスカイウォーカー

宇宙刑事シャイダーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

宇宙刑事シャイダー(1984年製作の映画)
3.6
TV特撮ドラマ『宇宙刑事シャイダー』の劇場版第一弾。なぜか『宇宙刑事ギャバン』(1982年)、『宇宙刑事シャリバン』(1983年)、『巨獣特捜ジャスピオン』(1985年)、『時空戦士スピルバン』(1986年)などは劇場版を製作されなかったのに、『宇宙刑事シャイダー』は二本もある。

さて本作は宇宙刑事シャイダー対宇宙犯罪組織フーマの戦いに宇宙の無法者オメガが割り込んでくる話。
オメガはイオン星で宇宙刑事ギャバンに負けて両腕にショットガンを、イガ星では宇宙刑事シャリバンに負けて両肩にロケット弾を装備して、今度は地球のシャイダーに挑戦しに来た。シャイダーに勝ってフーマの最高幹部になるのが目的だ(えっ? シャイダーよりもまずギャバン、シャリバンに復讐すべきじゃないの?)。変に律儀でシャイダーに正々堂々と一対一の戦いを挑み、それを邪魔する者はフーマをも蹴散らす。最後はシャイダーと一騎打ちをして負けるけど、ひじょうに一途な性格である。渡部猛の声、野口竜のデザイン、レインボー造型企画の着ぐるみもひじょうにカッコイイ。元ネタは西部劇だろう(時代劇とか漫画などでもよく使われるストーリーパターンなのだが、いまだタイトルがわかりません)。
本作はTV版より少しアクションが派手なだけで、特に劇場版ならではの大きなイベントはない(ギャバン、シャリバンはイラストで1カットずつ映るだけ)。だが特撮物、刑事物などを多く手がけたベテラン監督、田中秀夫の演出だけあって、細かいことを気にしなければ安心して楽しめる一篇と言えるだろう。