う〜ん…なんだかなぁ。
この作品の核となる登場人物の価値観であったり、行動だったりが不思議…理解できないぞ。
不慮の事故に遭ってしまって、半身不随になってしまった主人公セシリの恋人ヨアヒムの、絶望感と苛立ちは分かるけれど、その周りの人たちの無神経さには、なんだかなぁ…と思った。
事故を起こした日の晩に、いくら子どものとはいえ、誕生日パーティーするかあ?被害者、重体やで…。
それに、どれくらい時間が経過してるのか、よく分からなかったけど、恋愛感情の湧き方が軽過ぎて引くわぁ。(そんなんでエエんか?)でも、あえて、そんな乾いた現実があることを狙って描いているのであれば、ほほぅ…となるけどね。
実際、あるのかな。
いちばんマトモだったのは、加害者の方の娘スティーネのような気がした。多感な時期のある種の“勘”が冴えてたね。
事故に遭う男ヨアヒムを演じていたのは、『特捜部Q』シリーズの初代カールを演じていたニコライ・リー・コスだった。どっかで見たことあるぞ、と思いながら見てました。サッカーの元ドイツ代表のミヒャエル・バラックみたいだよね、彼。かっこいい。
このヨアヒムの心の揺れに、もっと焦点が当たっていれば、より深みのあるドラマになったんじゃないかなぁと、ど素人ながら思いました。
登場人物たちの、この行動は、この発言は、この感情は、一体どんなバイアス掛かってるのかな…というような描写はいろいろあったから、ちと残念。そこを掘り下げて欲しかった!
アスガー・ファルハディ並みに心理を突いてくるような作品であって欲しかった!